用語集 — Glossary
バリアントの空間
定義
バリアントの空間とは、一つの「情報構造体」です。起こり得るすべての出来事の、あらゆるバリアント(可能性)を含んだ、無限の情報フィールド。そこには、過去にあったもの、現在あるもの、そして未来にあるであろうものの「すべてがある」と言えます。
「情報構造体(Информационная структура)」と聞いてもピンとこないかもしれません。これは「過去・現在・未来の、ありとあらゆる『人生のシナリオ』がデータとして保存されている、宇宙の超巨大なクラウドサーバー(アーカイブ)」といえるでしょう。
リアリティ・トランサーフィンでは非常に理系的なアプローチをとるため、「私たちの脳は情報を自ら作り出したり保存したりしているのではなく、このバリアントの空間という『情報サーバー』にあるデータへの『アドレス(リンク)』にアクセスして読み込んでいるだけだ」というわけです。
つまり、バリアントの空間には、過去に起きたこと、現在起きていること、そして未来に起こり得る「すべての人生のシナリオ」が情報データとして無限にストックされていて、どんな未来も、そのデータはすでにこのサーバーの中に完成して存在しています。だからあなたはただ、自分が体験したい現実のデータのURLをクリックしてダウンロード(選択)するだけでいいのです。
タフティのように映画になぞらえるならば、バリアントの空間とは、無数の映画のフィルム(すべての人生のストーリー)が保管されている「無限の映画アーカイブ」です。そこには、あらゆる出来事の舞台セットや台本が「ひな形(テンプレート)」として、フィルムのコマ(座標の網目)のように整然と並んでいます。
私たち人間は、時間と空間を進みながら、このフィルムのコマに順番に光を当てて「現実」という映画を再生しているにすぎません。だからこそ、今の現実と戦ったり、苦労して世界を変えようとしたりしなくていいのです。あなたはただ、無数にあるフィルム(人生のライン)の中から、自分が最高に輝く「お気に入りのフィルム」を選び直すだけでいいのです。
それは、空間と時間の中を運動する物質のための「テンプレート(ひな形)」であり、「座標の網目」として機能します。トランサーフィンの最も根幹にある世界モデルであり、無限の「人生のライン」からなる、この理論の鍵となる概念です。
世界は「2つの形態」で存在している
触れられる現実と、知覚を超えた情報フィールド
ゼランド氏は、世界が同時に2つの形態で存在していると語ります。
私たちが日常的に体験している、五感で知覚し手で触れることができる世界です。ここは、見えないクラウドサーバー(バリアントの空間)からダウンロードされたデータが、物質として形になった「実現されたバリアント」の世界です。
つまり、今あなたの目の前にある現実は、あなたが過去に(意識的にせよ無意識的にせよ)サーバーから選んでダウンロードした「ただのひとつの結果のデータ」が画面に表示されている状態にすぎないのです。
人間の五感(目や耳)では捉えられませんが、物理的な現実とまったく同じように「確かに実在している」見えない世界です。ここには、まだ現実になっていない「あらゆる未来の可能性」がストックされています。この見えないクラウドサーバー(情報フィールド)にアクセスすることも可能なのです。
過去も未来も、まるで映画のフィルムのように静止した状態で保存されており、「時間」という効果は、「現在」を照らし出す個々のコマが移動した結果としてのみ現れる——ゼランド氏はそう説明します。
映画フィルムそのものが動いているわけではありません。過去も未来も、あらゆるシーンは「静止した状態(静止画像)」で保管されており、あなたの意識という「プロジェクターの光」が、静止しているフィルムの一コマ一コマを次々に照らし出しながら進んでいるため、結果として「時間が流れている(映画が動いている)」ように見えているだけなのです。
つまり、時間という概念すら、宇宙のどこかに「絶対的な時計」があってチクタクと時を刻んでいるわけではなく、あなたの意識という光が、フィルムのコマを順番に移動していく軌跡そのものが「時間」という現象を生み出しているといえるのです。
直感・天才・夢は、どこから来るのか
理性は「新しいもの」を創れない
バリアントの空間というモデルは、人間の創造性や夢について、独特の説明を与えます。
直感的な知識や透視能力は、まさにこのバリアントの空間からやってきます。情報フィールドへアクセスした結果なのです。
理性(頭)は、過去の知識という「古いブロック」を組み立てることしかできず、本当に新しいものを創り出すことはできません。画期的なアイデアや芸術の傑作はすべて、頭で考えたものではなく、「魂(心)」を通じてバリアントの空間(無限の情報サーバー)から直接受け取ったものです。脳は情報そのものを溜め込んでいるのではなく、そのサーバーへの「アクセス番地(URL)」を保存しているだけなのです。
夢は、普通の意味での「幻想(錯覚)」ではありません。理性は夢を想像しているのではなく、実際にそれを「見て」いるのです。現実の世界が、たまたま選ばれて上映されている「一本の映画(実現されたバリアント)」であるのに対し、夢の中では、アーカイブに眠っている「上映されなかった別ルートのフィルム(未実現のバリアント)」を見ることができます。夢を見ることとは、あなたの魂が「バリアントの空間」という無限の映画アーカイブの中を自由に旅して、別のシナリオを覗き見している状態なのです。
神秘ではなく、量子物理学に近い
現実は、無限に多様な現れ方をする
「バリアントの空間にはすべてがある。あなたが望むものすべて、あなたのものになり得るあらゆる現実が」——こう聞くと魔法のように響くかもしれません。しかしゼランド氏は、ここに神秘的なものは何もなく、むしろ量子物理学に近い話だと言います。
量子物理学において、ミクロの世界のオブジェクトは、ある時は粒子として、またある時は波として、毎回異なる振る舞いをします。科学者たちはいまだに、これに対する明確な説明を出せていません。現実には無限に多様な現れ方があるという事実を、ただ認めるしかないのです。
量子物理学において、ミクロの物質は「粒子」になったり「波」になったりと、観測によって毎回まったく異なる振る舞いをします。科学者たちでさえ、なぜ「観測」のしかたによって結果が変わるのか、いまだに明確な説明を出せていません。
そして、人間の意識が直接現実に影響を与えているかどうかも、現時点で科学的にはまだ完全に立証されていません(観測=そのまま人間の意識ではないということ)。もしかしたら遠くない将来、人の意識が”直接”現実に影響を与えていることが科学的に立証される日が来るかもしれません。
しかし、元量子物理学者であるゼランド氏は、「科学的な証明を待つ必要はない」と言います。大切なのは、「自分の意識を向ける先を変えれば、実際に現実が思い通りに動き出す」という実践的な結果の方だからです。私たちはただ、現実には無限の多様な現れ方があることを認め、好きな現実を選べばいいのです。
私たちの世界の多バリアント性(多様性)は、その第一の、根本的な特性である。
ヴァジム・ゼランド『リアリティ・トランサーフィン:バリアントの空間』
※邦訳本:私たちの世界の多変異性(バリエーションの多さ)は、最も重要な基礎的特性なのだ。
この世界は「たった一つの決まった運命」ではなく、「無限の選択肢(可能性)」でできている。それが世界の基本ルールなのだということが、ゼランドの言葉に凝縮されています。
無限であるから、私たちは制限されない
人生のシナリオを「選ぶ」ということ
ゼランド氏は、バリアントの空間を「完全に物質的な情報のフィールド」として記述します。そこには起こり得る出来事のあらゆるバリアントが含まれ、人間の運命もまた無数のバリアントによって提示されています。そしてこの空間は無限であるため、私たちは自分自身の人生のシナリオを選ぶ際に、何にも制限されてはいないのです。
空間と時間の中を物質が移動していく、無限に巨大な座標平面を想像してみてください。その各点に、特定の出来事の固有のテンプレートが存在します。便宜上この平面はセクターに分けられ、セクター同士が遠く離れているほど、その違いは大きくなります。そしてセクターが連なって「人生のライン」を形成するのです。
トランサーフィンが教えているのは、人生のラインの移行を「意識的に」行うこと——特定のラインに沿って移動し、自分がより好む現実のバリアントへと近づいていく方法です。バリアントの空間とは何かを完全に理解して初めて、あなたは自分の人生のラインを選ぶ方法を学び、自分の現実を管理できるようになります。
パラパラ漫画をイメージするといいかもしれません。
宇宙には、あらゆる出来事がストックされた「巨大なパラパラ漫画のコレクション(バリアントの空間)」があります。その1ページ1ページには特定のシーン(テンプレート)がすでに描かれており、ページが連続して1冊のノートになることで、ひとつのストーリー(人生のライン)になります。セクターとは、パラパラ漫画が分類されている「ジャンルの棚(カテゴリー)」のようなものです。
「今の現実」と近い棚(隣のセクター):今あなたが生きている現実とほとんど同じですが、「今日、信号に引っかからなかった」とか「少しだけ早く仕事が終わった」というような、ちょっとだけ違うシナリオのノート(映画だとフィルム)が置かれています。
「今の現実」から遠い棚(遠く離れたセクター):今とは全く「ジャンル」が違うノートが置かれています。「億万長者を通り越して兆億長者になっている自分」「宇宙旅行をしている自分」など、シナリオも舞台装置(デコレーション)も劇的に異なる作品の棚です。
トランサーフィンが語っている「人生のラインの移行」とは、「今の自分の棚(セクター)から、お目当ての棚(好む現実のセクター)へ向かって、意識的に移動し、そこにある最高の一冊(一本)を選び取る」ということなのです。
動画でたどる「バリアントの空間」
トランサーフィンセンターによる解説
トランサーフィンの最も複雑な概念のひとつ「バリアントの空間」を、サマリナ氏が分かりやすく解説します。「すべてがすでに存在する大きな店で、まず問うべきは『私は何が欲しいのか?』」という比喩を通して、世界の多バリアント・モデルと現実の選び方を学べます。
本ページの内容の多くがこの動画に基づいています。「人生ライン」のページとあわせて観ると、より理解が深まります。