目標・意図・重要性─トランサーフィンを本当に機能させるための夜

ウェビナー・公開放送

目標・意図・重要性
── トランサーフィンを本当に機能させるための夜

«Цели. Намерение. Важность»
Вечер вопросов и ответов по практике Трансерфинга

2017.04.12 生放送 約100分 / タチアナ・サマリナ

今から9年前、2017年4月。『タフティ・ザ・プリーステス』がまだ世に出る前の春に、トランサーフィンセンターが開いた無料の実践Q&Aナイトをお届けします。
テーマは、目標(ゴール)・意図・重要性——リアリティ・トランサーフィンの、三本の柱です。

「本を読んだのに機能しない」
「何年も願っているのに実現しない」
その原因のほとんどが、この三つの扱い方にあります。
バリアントの空間、外的意図、意図の書き方、目標のスライド、内なる見張り役、そして身体とエネルギー——後にタフティやセルフ・トランサーフィンへと繋がっていく知識の「原型」が、この一夜に凝縮されています。本ページは放送をロシア語から翻訳し、ワークも含めて再構成したダイジェストです。

「目標・意図・重要性」トランサーフィン実践Q&Aナイト(ロシア語)
タチアナ・サマリナ ── 2017年4月12日 生放送
動画はロシア語です。以下のダイジェストを手元に置きながらの視聴をおすすめします。再生できない場合は YouTubeで視聴 →

この放送の位置づけ ── タフティ前夜、そして語り手のこと

2017年4月。『タフティ・ザ・プリーステス』の登場前夜にあたるこの時期、トランサーフィン界で語られていたのは、「純・リアリティ・トランサーフィン」とでも呼ぶべき古典の実践論でした。
三つ編みも、フレームの設定(コマ照射)もまだない。あるのは、バリアントの空間・意図・重要性・スライド——ゼランド氏が全5巻(邦訳本は全4巻)の著作で示した骨格そのものです。この放送は、その骨格を「どう使えば本当に機能するのか」という一点に絞って組まれています。

語り手、タチアナ・サマリナ

日本ではヴァジム・ゼランドの名は知られていても、この夜の語り手を知る人はまだ多くありません。タチアナ・サマリナ——トランサーフィンセンターの創設者にして、メイン・トレーナーです。センターは2006年、ヴァジム・ゼランド本人の直接的な支援を得て設立されました(その後、ゼランド氏はセンターのオブザーバーとして関わり続けています)。彼女は出版社ヴェシのオーナーを通じてゼランド氏と知り合い、以来ずっと連絡を取り合っています。
「ヴァジム・ゼランドは実在するのですか?」という定番の質問には、この放送でも即答していました——「はい、実在します。現実の、とても興味深い人物です」と。

彼女自身の来歴が、そのままこの夜のテーマの生きた実例になっています。
最初の専門は心理学者。長年「自分探し」と真の目標の探求を続け、職業から職業へ、講座から講座へ、街から街へと飛び移った——最初は純粋な意図だったものが、いつしか過剰ポテンシャルを帯びた「願望」に変わっていたのです。
精神的に疲れ果てたある日、彼女はこう言って手放しました。

私はもう、やるべきことはすべてやった。
あとは目標の方から私を見つけてくれるのを待とう。

タチアナ・サマリナ(本放送より)

その執着(自分の理性(頭)の力だけで「自分とは何か」「真の目標とは?」を見つけ出そうと固執していた状態)を手放したほんの短い期間の後、彼女は『リアリティ・トランサーフィン』を手に取り、読み終えて本を閉じたとき、自分がどこへ向かうべきかを理解し、著者、ヴァジム・ゼランドとの出会いに繋がったのです。——そして2ヶ月後、センターが誕生します。
「重要性を手放したとき、目標の方からやってくる」。
この夜に語られる理論のすべてを、語り手自身が人生で通過している。それがこの放送の説得力の源です。

▲ 目次に戻る

トランサーフィンが与えるのは「選択」である

ゼランド氏の定義によれば、トランサーフィンとは「自分の現実を管理する技術」です。しかしサマリナ氏は、自分にとってそれは単なる技術ではなく、思考のあり方、世界観、生き方そのものだと言います。本当に取り組み始めると、古い生き方に戻ることが難しくなる——なぜならトランサーフィンが与えてくれる最も重要なもの、それは「選択」だからです。

想像してみてください。あなたが今望んでいること、その現実のバリアント(可能性)は、「バリアントの空間」にすでに書き込まれています。あなたは、無限に、すべてが揃った巨大なスーパーマーケットに来たようなもの。課題はただ、選ぶことです。

NOTE ──「自分の現実を管理する技術」としての「選択」とは?

トランサーフィンといえば「選択」。よく目にするし、耳にもするセット組です。しかし、その「選択」とはどういうことなのでしょうか?日本の文化や一般的な感覚では、「選択」と聞くと無意識に「目の前に並べられた限られた条件(AかBか)の中から、妥協したり苦渋の決断をしたりしてどれかを選ぶこと」だと思いがちではないでしょうか。

しかし、ゼランドが定義する「自分の現実を管理する技術」における「選択」は、それとはまったく別次元の概念です。

通常、人は、すでに目の前に現れている物理的な現実(鏡の反射)だけを見て選択しようとします。それが当たり前だと思っています。しかし、「限られた選択肢のなかから選択しなければならない」というのは振り子によるプログラム(思い込み)であり、ヴァジム・ゼランドは「商品が何も置いていない空の棚の間を歩き回り、質の悪い売れ残りを奪い合っている状態」と表現しています。

一方、トランサーフィンにおける「選択」とは、目の前の空の棚と戦うことではなく、「無限の在庫が揃っている裏の倉庫(バリアント空間)のカタログを開いて、自分の欲しいものを指定すること」です。つまり、トランサーフィンにおける「選択」とは、

「過去の経験や現在の条件、世間の常識という制限をすべて無視して、無限のバリアント空間から『私はこの人生のラインを生きる』と静かに宣言し、その通りの波動(状態)を放つこと」なのです。

そして、「選択をしない」というのは、「私は振り子(システム)のシナリオに従って生きます」という選択を無意識にしていることになるのです。

結果までの道のりを、計算しない

通常、私たちはどうやって結果を得るでしょうか。
多くの場合、明確な目標を立て、そこまでのステップを計画し、その通りに行動する──が殆どではないでしょうか。
しかし、トランサーフィンは、ここから根本的に違います。目標設定から最終結果までの「道のり」を、計算しないのです。目標を設定したら、あとの仕事はすべて「外的意図」のエネルギーが行ってくれる。

内的意図とは、私たちの目標を達成するための意志の力、行動するための力ですが——ときに、努力・根性・忍耐、コントロール(状況やプロセス、他者を力づくで支配・制御しようとすること)、自分の力だけで何とかしようとする——になりがちです。
それに対して外的意図とは、宇宙のエネルギーであって、私たち自身のエネルギーではありません。
だから意図を設定したら、まずやるべきことは過剰ポテンシャル(力み、コントロール願望)を手放すこと。最終結果の具体的なイメージを設定し、握りしめた手を開き、そのうえで目標に近づくステップを踏んでいくのです。

NOTE ── 道のりを計算しないとは、行動しなくていいという意味ではない

「とはいえ、やることはやらなきゃいけないんじゃないの?」と疑問に思うかもしれません。その通りです。ゼランド氏も「選んだ目標に向かって足を一歩ずつ動かしなさい」と事ごとに言っています。

「道のりを計算しない」ということと、「行動しなくていい」ということは、まったく別の話なのです。道のりを計算しないというのは「手段(ルート)を限定・コントロールしない」ということ。ヴァジム・ゼランド本人のケースをとりあげてみましょう。

リアリティ・トランサーフィンの原稿ができあがった当初、ゼランド氏はあちこちの出版社に原稿を持ち込みました。その数実に20社以上。しかし、ことごとく「無視」か「ボツ」でした。通常であればここで、「企画書を工夫する」「あたるまで出版社ローリング作戦」「出版社にコネクションを作る」などの手段を取るかもしれません(道のりの計算/手段のコントロール)。

しかし、ゼランド氏はそうしませんでした。

「自分の本が多くの人に読まれている(ベストセラー作家)」という最終結果の意図だけを設定したのです。

その後、出版社への売り込み(自力の格闘)をやめ、自らWebサイトを立ち上げ、無料のメールマガジンで原稿の章をコツコツと公開し始めました(足を一歩ずつ動かす)。

ネット上で口コミが爆発的に広まり、それを見つけた出版社(「Весь」VES社)からオファーが舞い込み、出版、一気にベストセラー作家になったのです(外的意図のはたらき)。

心が平穏で、プラスでもマイナスでもないとき——過剰ポテンシャルのないとき——実現のプロセスは100%機能します。

タチアナ・サマリナ(本放送より・要旨)
▲ 目次に戻る

意図の書き方 ── 願望にはエネルギーがない

目標と意図は、はっきり違います。
「家が欲しい」「結婚したい」——未来形で語られるのが目標であり、願望。
意図は、現在形で設定します。すでに持っているものとして表現するのです。バリアントの空間には、あなたが書くそのバリアントが“すでに存在している”。
あとは思考の放射で引き寄せるだけだからです。(※現象としては「引き寄せている」ように見えますが、実際に起きているのは人生ラインの移動です。)

そして願望と意図の最大の違いを、サマリナ氏はこう言い切ります。
願望にはエネルギーがない。意図には「持つという決意」と「行動する決意」があり、そこにエネルギーがある
「〜だったらいいな」とどれだけ夢見ても、何も実現しません。意図は欲求(ニーズ)と同じ——欲求があるとき、人は「できるかな?」と疑わず、ただ知っていて、行動します。

やってはいけない書き方

NG 1 ── 矛盾を含ませない

ある女性の実例:「私は幸せな結婚をし、夫が私を養ってくれています。私は働かずに旅行を楽しんでいます」と書いた直後に、「私は高収入の専門職として月に〇〇稼いでいます」。——自分で稼ぎたいのか、養ってもらいたいのか。宇宙は「結婚相手を見つければいいのか、仕事を見つければいいのか」分からず、時間だけが無駄になります。

NG 2 ── 過剰ポテンシャルを盛り込まない

「私の健康は素晴らしい。私は常に、何が起きても絶対に健康だ!!」——「常に」「絶対に」の強調や大文字での記述は、「宇宙が聞いてくれないかもしれない」という不安の裏返しです。感情を昂らせない、静かで落ち着いた意図のほうが早く実現します。

正しい書き方 ── 4つのルールと例文

RULES ── 意図の定式化

1.現在形で書く。

2.肯定文で書く(「〜ない」を使わない)。

3.実現の手段(プロセス)を指定しない。

4.長さは5〜7文まで。細部は「ターゲット(目標の)・スライド」の側に描き込む。

例文 ── ビジネス/真の目標/人間関係

ビジネス:
「私は、繁栄している自身のビジネスの成功したオーナーです。私の会社のサービスは広く需要があります。私の会社の収入は、月に〇〇以上です」——金額には必ず「以上(〜から)」を付け、宇宙(バリアントの空間、世界)を制限しない(天井を定めない)こと。

真の目標がまだ分からないとき:
「私は、自分に喜びと満足をもたらす真の目標を見つけ、実現しています。私は豊かさと満ち足りた状態の中で生きています」——「見つける」だけでなく「実現している」まで書くのがポイント。

人間関係:
「私は、愛し愛される夫(妻)と一緒に暮らしています。私たちは愛、信頼、尊敬に満ちた調和のとれた関係を築いています」——特定の人物名や、身長・目の色のような細かすぎる条件は書かないこと。枠が硬すぎると、条件から少し外れた「本当の相手」を見逃します。

最後に書き添える、2つのフレーズ

意図を書き終えたら、文末に次の2行を加えます。

私の意図を実現してくれた宇宙に感謝します。」——実現するのは外的意図(宇宙のエネルギー)なので、前もって感謝を宣言します。
はい、その通りです。マル。」——信じるのでも期待するのでもなく、内なる知のレベルで「すでに知っている」状態を作る断言です。

▲ 目次に戻る

その目標は、本当にあなたのものか ── スライド検証ワーク

私たちの多くは、自分が本当は何を望んでいるのかを知りません。
目標はしばしば表面的で、頭で作られ、理性に押しつけられたものであったりします。
長期間、大量の行動を起こしているのに結果が出ないなら——それが最初の指標です。重要性が高すぎるか、その目標があなたのものではないか、どちらかです。

見分けるための最重要の指標は、心の快適さ(コンフォート)か、不快感(ディスコンフォート)かです。
ほんのわずかでも心の不快感があれば、その目標は取り消して構いません。
理性は「あの高級車が欲しいはずだ」と自分を説得しますが、魂は「いいえ、私は全く別のものが欲しい」と答えている——それを無視して進むと、お金と力を使い果たした先に、喜びのない結果だけが残ります。

放送では、これをその場で確かめる視覚化ワークが行われました。

PRACTICE ── 目標のスライドに入って、体で確かめる

1.楽な姿勢で座り、背筋を伸ばして目を閉じます。深い呼吸とともに、思考が滝のように流れ落ちていくのを想像し、頭が金色の光で満たされ、その光が全身に広がるのを感じてください。

2.自分の意図を、映画のワンシーンのような一枚の絵として目の前に置きます。まず静止画のまま、外側から観察しましょう。同時に、自分の身体に意識を向けます——身体は落ち着いているでしょうか、それともどこかにこわばりや不快感があるでしょうか。

3.息を吐きながら、心の中で席を立ち、その絵の中へ入ります。周囲のすべてが動き出し、目標が生々しく現実になります。「私は自分の目標を実現した」と自分に言い、何が起きるかを感じましょう。——高揚、喜び、軽やかさでしょうか。それとも、身体のどこかの不快感でしょうか。

4.深い呼吸とともにスライドから出て、絵を再び目の前に戻し、ゆっくり目を開けます。

(※ご自身でも実際にやってみてください)

「戻りたくなかった」は、危険信号

ワークのあと、チャットには「嬉し涙が止まらない」「多幸感」と並んで、「戻りたくなかった」という声もありました。サマリナ氏はここに注意を促します。
スライドの中から「戻りたくない」と感じたなら、それは意図に過剰ポテンシャルがある証拠です
今の生活と、遠くにあるスライドの世界を切り離してはいけません。どちらもあなたの現実です。「今の現実が嫌で、スライドの中は最高」と感じた瞬間、すでに過剰ポテンシャルが生まれています。

また、身体のこわばりを感じたなら、それは心のこわばり——日々の忙しさの中で魂の声を無視している状態の表れです。
このワークを繰り返して、自分の声を聴き取り、意図を純化していきましょう。
そして日常に現れるサインは、「宇宙が注文を受け取った」ことを示しているだけなので、すぐに理屈で解釈しようとしないこと、と添えられました。

NOTE ── サインは「受領通知」であって、解釈するものではない

意図を設定(注文)すると、バリアント空間が動き始め、日常にふと気になる数字、偶然耳にした言葉、ちょっとしたラッキーや変化などの「サイン」が現れ始めます。

このサインの本来の役割は、ネットショッピングで買い物をした後に届く「ご注文を承りました」という自動返信メール(受領通知・領収書)と同じです。

「注文が届いた」という事実を示しているだけなので、それ以上の深読みや裏読みをする必要はありません。本来は。

しかし、日常でちょっとした幸運や不思議なシンクロ(サイン)が起きると、私たちの理性(頭)はすぐに「飛びついて説明や解釈(理由づけ)を探そう」とします。

理性が勝手に解釈を始めると、「外的意図(宇宙)」が用意しようとしている無限の可能性(バリアント)を、自分のちっぽけな頭の計算の中に狭めて閉じ込めてしまうばかりか、「期待」や「深読み」で重要性(過剰ポテンシャル)が跳ね上がり、結果として現実化の波を止めてしまうのです。

▲ 目次に戻る

純粋な発信者になる ── 内なる見張り役

意図を書いたら、次はそれを発信(放射)する番です。
ここで効いてくるのが、トランサーフィンの第一原則——世界は鏡であり、あなたの世界に対する姿勢を反射するです。
いくら美しい意図を書いても、日常でネガティブなものを放射していれば、エネルギーを浪費し、実現を自分で妨げることになります。

課題は、自分の意図の「純粋な発信者」になることです。しかし私たちの発信(放射)は、たいてい本人も気づかないうちに歪んでいます。
タチアナ・サマリナの挙げた例が痛烈でした——「重要性を下げて、手放してください」と助言すると、こう返ってくるのだそうです。
「はい、重要性は完全に下げました。私は完全に落ち着いています。……で、あとどれくらい待てば実現しますか?」。
重要性が全く下がっていない、何よりの証拠です。

(※本当に重要性が下がった人は、「いつになったら」すら気にしません。加えてこのケースでは「重要性を下げること」を「宇宙(外的意図)との取引条件」にしていること(内的意図の握りしめ状態)、「時間の経過」を“コントロール”しようとして宇宙(外的意図)を信用していないことがうかがえます。)

NOTE ── 私たちは「発信塔」である

トランサーフィンでは、私たち人間一人ひとりを「ラジオの電波塔(発信者)」に例えています。

トランサーフィンにおける、発信・放射とは、単に「ノートに願い事を書く」「口で言葉を呟く」ことではありません。

日常の24時間で無意識に醸し出している「感情、思考、気分、内面的な状態の波動(周波数)」を、電波のように世界の二元鏡に向かって絶え間なくピピピと送信し続けている行為そのものを指すのです。

「純粋な発信者」とは、「ノイズ(不平、不満、疑いなど)のないクリアな電波を出し続ける放送局になる」ということです。

意図を「バックグラウンド」で保持する3つの方法

四六時中、意図の言葉を唱え続けるのは、それ自体が過剰ポテンシャルです。代わりに——
実現した状態でいる
目標が叶ったときのインスピレーション、喜び、穏やかさ、軽やかさ——その「状態」を放射し、一日のうちに何度も思い出します。フルの視覚化は1日1〜2回で十分です。
「覚えている」のではなく「知っている」へ。
思考をぐるぐる回すのは重要性を上げるだけです。注意のベクトルが常に目標へ向いている状態を作りましょう。
情報と思考をフィルターにかける
いま、あなたの注意はどこに向いていますか?注意のあるところにエネルギーがあり、エネルギーのあるところに結果が生まれます。

携帯のリマインダーで目を覚ます

外部からの情報ノイズと、内側で湧き上がる思考や感情のノイズのフィルターを担うのが「内なる見張り役(観察者)」です。24時間ずっと意識的でいるのは困難ですが、見張り役は方向指示器として機能します。放送で紹介された、最もシンプルで効果的な実践がこれです。

PRACTICE ── 1日5〜6回の、2つの問い

携帯電話にリマインダーを1日5〜6回セットします。鳴ったら、自分に2つだけ問いかけてください。

1.私は今、何を感じているか?——真実は思考ではなく感情の中にあります。苛立ちか、怒りか、喜びか。感じてください。

2.私の今の行動は、目標につながっているか?——たとえば誰かと口論の最中なら、答えはノー。あなたは苛立ちを宇宙に発信し、意図の実現に必要なエネルギーを捨てているだけです。

この2つの問いが、あなたを現実へ引き戻します。課題は「決して眠らないこと」ではなく、眠ったことに気づいて、素早く目を覚ますこと

ショッピングモールの比喩 ── 手の中のミキサー

注意がどう奪われるかについて、サマリナ氏は忘れがたい例え話をしています。
「あなたは『スーツを買う』という明確な目標を持って、巨大なショッピングモールに来ました。入るなり、大画面の広告——家電売り場で大セール中! 駆けつけて、割引でミキサーを買い、かなり幸せな気分に。すると『時計もお安く』『こちらは香水です』。そこへ電話が鳴り、嫌な会話で冷静さを失います。3時間後、あなたはイライラしながらモールを飛び出します。その手に握られているのは——ミキサーです」。

スーツはどこへ行ったのでしょうか?このショッピングモールこそ、私たちの人生です。周囲は絶えず「ねえねえ! こっちにもこんな選択肢(バリアント)があるよ!」と、膨大なバリアントを提示し、私たちはそれに振り回されます。だからこそ、内なる見張り役(観察者)の出番なのです。

NOTE ── 「見張り役」は、のちの「気づきの中心点」の基礎であり原型

この放送で繰り返し登場する「内なる見張り役(観察者)」は、リアリティ・トランサーフィン期の中核概念です。興味深いのは、この8カ月ほど後に登場する『タフティ・ザ・プリーステス』(2017年12月)で、同じ機能が「気づきの中心点」「プレゼンス」としてバージョンアップされていくことです。

リマインダーで1日数回目を覚ます2017年の見張り役は、いわば「点」の覚醒。タフティではそれを「注意を管理し、2つの画面を同時に見る」状態へと発展しました。さらに2022年以降の「注意の管理」——眠りから目覚めて自分でハンドルを握り直す——まで、一本の系譜がつながっています。この夜の内容は、その系譜の出発点の記録でもあるのです。

▲ 目次に戻る

身体とエネルギー ── 重要性はホースを踏む足

意図・見張り役・純粋な発信、と続いて、サマリナ氏はもう一つの条件を強調します。エネルギーです。
私たちの注意を奪うのは理性のレベルだけではなく、まず第一にエネルギーのレベルであると述べています。それは「怠惰」「疲れ」「何もしたくない」として感じられます。
私たちが生きているシステム——振り子——は人々のエネルギーを食べて生きているため、無自覚な人からエネルギーを奪っていくのです。

初期の著作では「魂と理性の一致」が強調されていましたが、のちに、ゼランド氏は身体とエネルギーについても明確に書くようになりました。外的意図の実現には、魂と理性だけでなく、身体エネルギーの状態が不可欠——一日働いてソファに倒れ込むだけのエネルギーしかないなら、意図のワークは機能しない。それほどまでに、ここでは現実化にエネルギーが要る、と。

ホースの上に、足を乗せていないか

身体にはエネルギーが流れています。ネガティブな情報、苛立ち、怒り、疲労のたびに、その流れにブロックが生まれる——そして最大のブロックが、重要性(過剰ポテンシャル)です

サマリナ氏の比喩が秀逸でした。ホースの中を水が流れているのに、そのホースを上から強く踏みつけて、「もっと強く水よ出ろ」と念じているようなもの。水は出ないどころか、流れそのものが止まります。強い渇望、絶え間ない脳内対話、一ヶ月先の会議のために眠れない夜——それが、ホースを踏む足です。

重要性が跳ね上がったら、身体を動かす

では重要性が跳ね上がってしまったとき、どうするか。答えは「頭」ではありません。目が血走った人に「リラックスして手放して」と言っても無駄です。身体を最大限に動かすこと。やるべきだと分かっているのにやっていないことがあるなら、今すぐやる。何をすべきか分からないなら、走る、腕立てをする、何でもいい——物理的な行動がエネルギーのブロックを解除します。「よし、重要性を下げに行くぞ」と宣言してから走ると、さらに効くそうです。

PRACTICE ── 重要性を、身体で感じて手放すワーク

1.立ち上がり、目を閉じて深呼吸。いま自分がひどく心配していること(重要性)を思い出す。

2.息を吸って——止める。吐かずに、全身に思いきり力を入れ、最大限に緊張させる。キープ。一度吐いて、もう一度吸って止め、さらに強く緊張。これこそが、重要性が高まったときに身体とエネルギーに起きていることです。この石のような状態のまま、目標を思い出し、動こうとしてみてください——2、3歩がやっとのはずです。

3.すべての緊張を手放す。席に戻り、深く吸って、完全なリラックス。背もたれに身を預け、エネルギーが自由に循環するのを許す。

4.重要性が「座っていた」身体の場所——怒りや不安を感じていた場所——に息を吸い込み、吐く息とともに、重要性がそこから飛び出していくのを想像する。重要性を持たないという贅沢を、自分に許す
(※重要性を持たないという贅沢=「世の中やシステムの重苦しいルール(不安・恐れ・義務感)から抜け出し、自分を縛り付けている重荷(過剰ポテンシャル)をパッと降ろして、肩の力を抜いて自由に生きる『特別な権利』を自分に与えてあげる」という意味です。)

5.最後に、目標に注意を向け、吐く息とともに目標そのものを手放し、空間に溶かす。外的意図が、最善の方法であなたのバリアントを運んでくるのを許可する。
(※実は、私たちを重要性の檻に閉じ込め、一番苦しめている看守は、他人でも環境でもなく、「自分自身の理性(頭)」です。だからこそ、檻の鍵を、自ら開けて解放してあげる(許可を出す)ということが大切なのです。)

ワーク後のチャットには「背中の痛みが消えた」「ワーク中に素晴らしいアイデアが浮かんだ」という声が並びました。重要性を手放し、エネルギーが循環し始めると、目標は実現へ向かい、アイデアが浮かぶようになる——理屈ではなく、身体で確かめられる形で示された一幕でした。

▲ 目次に戻る

Q&A ── チャットの質問より

放送の随所で、チャットの質問への回答が挟まれました。主なやり取りを再構成してお届けします。

1仕事での協力関係なら、特定の人物をスライドしてもいいですか?

いいえ。仕事の協力関係であっても、特定の人物をスライドしてはいけません。私たちはすぐに「この人は超プロだから一緒に仕事したい」と執着しますが、他の何万人もの素晴らしいプロフェッショナルを、なぜ否定するのですか?宇宙に最高の人を選ばせてあげてください。人への執着を手放し、最終結果だけをワークすること。恋愛でも同じです——他者の意志に影響を与えることは間違いであり、ブーメランのように自分に返ってきます。

2重要性を下げると、目標の価値まで下がってしまう気がします。

重要性を下げても、目標の価値を下げているわけではありません。実現の妨げになっている「過剰ポテンシャルの塊」を取り除いているだけです。ただし——重要性を下げた結果、目標を完全に忘れてしまったなら、それはそもそもあなたの目標ではなかった、ということです。
(※ここでのケースは「力みを抜くこと(重要性を下げる)」と「目標を諦めて投げやりに冷めること」の混同で、トランサーフィンを知ったばかりの人にありがちな勘違いです。)

3ネガティブな思考が入り込んで不安になります。ポジティブに修正するには?

第一に、それは本当にあなたの目標ですか?第二に、「自分に言い聞かせている」なら、それはすでに確信がない証拠です。思考に焦点を当てるのをやめて、行動に積極的に参加してください。本当にあなたの目標なら、足を動かし、ステップを踏めば実現します。

4真の目標がまだ見つかっていません。何に焦点を当てればいいですか?

「状態」を発信してください。サマリナ氏自身、どこへ進むべきか分からなかった時期は、「目標が実現したときに感じたい状態」を発信していたそうです。どんな人生の風景を見たいのか、誰と関わり、どこへ行くのか——理想の生活のイメージと、その状態に焦点を当てること。

5魂は「彼と別れろ」と言っている気がしますが、恐れや疑いもあります。疑いは直感の一部では?

疑いや恐れは「重要性」であり、すべて理性から来るものです。直感の一部ではありません。魂の声を聴いてください。もし彼があなたのパートナーなら、必ず一緒にいることになります。恐れ(=理性が作る取り越し苦労や幻想)の90%は実現しません。恐れを突き抜けて進んでください——手放して進めば、本当にあなたに必要な人だけが残ります。

6トランサーフィンの手法で「怠惰」を克服するには?

怠惰が生じる理由は二つ。インスピレーションを与える目標がないこと、そしてエネルギーがないことです。人生でインスピレーションを与えてくれる目標を探すこと、そして体に取り組むこと。この二つに尽きます。

7成人した子どもたちとの家族関係を改善したいのですが。

意図は「私は子どもたちとの関係を楽しんでいる」としてください。「子どもたち同士の仲が良くなる」という意図は設定できません——それは子どもたちの人生だからです。自分の側の状態、「家族関係が私に喜びをもたらしている」なら設定できます。他者に意図を設定しない、という原則はここでも同じです。

8目標を見つけて努力したら、それは別の目標への単なる「扉」でした。「扉への扉」はどう見つければ?

扉を探すための意図を宣言してください。「私の扉は簡単に開く。私は自分にとって最善の方法で目標を実現する」——そして、忘れてください。すべては必要なように進んでいきます。

▲ 目次に戻る

編集ノート ── HEH Editorial

9年後から、この夜を振り返る

最後に、この放送を時系列の中に置き直します。

2017年4月という時点は、いま振り返ると絶妙な位置にあります。この年の12月、『タフティ・ザ・プリーステス』が発表され、トランサーフィンの知識は「気づきの中心点」「2つのスクリーン」「意図の三つ編み」という新しい体系へと大きく舵を切ります。つまりこの夜は、リアリティ・トランサーフィンが古典(クラッシック)として完成された姿で語られた、最後期の記録の一つなのです。

意図・重要性・スライド・内なる見張り役(観察者)——この夜に並んだ道具立ては、消えることなく、すべて後の技術の中へ編み込まれていった。

系譜をたどると、それがよく見えます。1日5〜6回のリマインダーで目を覚ます「内なる見張り役(観察者)」は、タフティの「気づきの中心点」へ。「注意のあるところにエネルギーがあり、そこに結果が生まれる」という原則は、2022年以降の「注意の管理」へ。「実現した状態を発信する」は、ターゲット・フレーム(コマ照射)へ。そして「身体の状態を無視して外的意図は機能しない」という強調は、のちの著作群でますます大切になっていくテーマの先取りでした。

もう一つ、この放送が貴重なのは、タチアナ・サマリナという実践家の輪郭が、彼女自身の言葉ではっきり刻まれていることです。
心理学の専門家としての出発、目標探しの迷走、手放した瞬間の転回、ヴァジム・ゼランドとの出会いとセンターの設立。
ゼランド氏がのちに「彼女は純粋な実践家であり、自分も彼女のクラスをすべて受講して学んだ」と語る、その実践の現場が、2017年のこの夜にはすでに11年分の厚みをもって動いていました。
日本ではまだほとんど知られていないこの名前が、ゼランド氏の名と同じように当たり前に語られる日のために——この記録を、その一歩として置いておきます。

結び ── 手の中のミキサーに、気づくこと

スーツを買いに行って、ミキサーを握って帰ってくる。この夜の教えは、突き詰めればこの一枚の絵に集約されます。人生というモールで、私たちは絶えず注意を逸らされ、気づけば目標と関係のないものを手にしている。

意図を現在形で静かに書き、心の快適さで目標の真偽を確かめ、リマインダーで日に数回目を覚まし、重要性が跳ね上がったら走る。9年前の道具立ては、驚くほど具体的で、驚くほど今も使えます。まずは携帯に、リマインダーを一つ——「私は今、何を感じているか?」。この夜への入口は、そこからです。

願望にはエネルギーがない。
意図には、決意がある。

重要性を持たないという贅沢を、自分に許すこと。

Crossover Dimension : HEH

出典:トランサーフィンセンター公式チャンネル「«Цели. Намерение. Важность» Вечер вопросов и ответов по практике Трансерфинга с Татьяной Самариной」(2017年4月12日)より翻訳・要約。
放送内の事務連絡、チャットの成果報告の読み上げ、および講座・プログラムの告知に関する部分は、当サイトの方針により割愛しています。
本ページは非営利・無償の資料アーカイブです。

Donation

灯を、絶やさないために。

OFUSEで応援を送る
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

トランサーフィン/タフティのロシア語一次ソースを辿り、誰でも原典へ還れる知のインフラ〈Heh〉をつくっています。
源泉と日本語のあいだに立ち、消費されて終わる「知」ではなく、知から、命(ち)へ。
その道の先で、原典と人生が交差することを願っています。
noteではこのサイトのBackstage的なものを発信しています。→https://note.com/hip_raven7504

コメント

目次