記事 — Article / 健康・エネルギー
トランサーフィン流・
正しい休息のススメ
чтобы зарядиться энергией
仕事で疲れ果て、オフィス、家庭、日常の雑事、子どもの学校のこと——あらゆる問題を同時にさばきながら、一日中「回し車の中のハムスター」のように走り続けている。何週間もがあっという間に過ぎ去り、終わりのない喧騒とストレスの渦に溶けていく。気づけば、自分自身のための時間も、トランサーフィンを実践する時間も、ほとんど残っていない。
もし、そんな毎日に心当たりがあるなら——この記事は、その悪循環から抜け出すための「休み方」の話です。トランサーフィンの原則に沿った休息は、ただ体力を回復するだけでなく、意識の「完全な再起動」になります。
「待ち続けているのに、未来は来ない」
ヴァジム・ゼランドは、『リアリティ・トランサーフィン 1:バリアントの空間』のなかで、ある人物の内面をこう描いています。あなたにも、心当たりがあるでしょうか。
家へ戻るとするか。どこにも落ち着ける場所はない。なんと疲れることか。こんな疲労感がいつもつきまとう。休みを取っている時でさえもそうだ。まるで刑に服しているように暮らしている。もうすぐすべてが変わり、新たな段階が始まらなくてはならない気がする。そうなれば、私は生まれ変わり、人生を謳歌することができるだろう。だが、すべては未来のことだ。今しばらくは気がめいるような徒刑囚同然の暮らしが続く。ずっと待ち続けてはいるが、まだ未来はやってこない。
ヴァジム・ゼランド『リアリティ・トランサーフィン 第1巻 1章 明け方の星々のさざめき』
この、一見すると閉ざされた悪循環から、どうすれば抜け出せるのでしょうか。何よりもまず、「正しく休息すること」を学ぶ必要があります。トランサーフィンの原則に従った良質な休息は、意識の完全な再起動となり、その後、あなたは自分の人生全体を見つめ直せるようになります。次にどこへ進むべきかが分かり、見慣れた物事に新しい可能性を見出し、日常の問題で自分を消耗させるのをやめ、ストレスから解放されて、心・体・精神の調和を取り戻す——そういう休息です。
「意識の完全な再起動」とは、日常のストレスやネガティブな感情、そして「自動操縦モード」でパンパンになった頭の中の不要なデータを一旦すべてクリアにし、まっさらな状態に戻すことを指しています。
この「意識の再起動」が起こると、以下のような変化がもたらされます。
1. 内なる観察者/見張り役が起動し、エネルギーが急速に回復する。
2. まったく新しいレベルの「気づき」に到達し、心身が活力で満たされる。
3. 「新しい目標」や、そこへ至るための「扉(手段)」がはっきりと見えるようになる。
つまり、ただ身体を休めるだけでなく、意識を再起動して「本当の自分(魂)」と繋がり直すからこそ、人生の方向性を新しく見つめ直すことができる、というのが、トランサーフィン的な休息なのです。
「生産的な休息」と「破壊的な休息」
今すぐ、正直に答えてみてください。あなたは普段、どんなふうに休んでいますか。「休暇」や「休息」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは何でしょう。ソファとテレビと、怠惰な「何もしない時間」でしょうか。ヤシの木とビーチと、氷の入ったジュースでしょうか。それとも、ヨーロッパの街々を巡り、コロッセオやエッフェル塔を背に写真を撮ること——。
休息の形はさまざまです。けれど、すべての休息が、私たちをエネルギーで満たしてくれるわけではありません。なかには逆に、最後の気力まで奪い去り、人を完全に「空っぽ」にしてしまう休息もあります。そんな休息の後だと、人は仕事に戻りたくなくなり、見慣れた日常が以前よりもっと灰色で退屈に思えてきます。
ですから、トランサーフィンは休息を二つに分けて考えます。それは「破壊的な休息」と「生産的な休息」です。
ベッドで長くゴロゴロする。身体を動かさず、自分を停滞させたまま、ただただダラダラと過ごす。たまにはこうした休息も必要ですが、習慣にすると逆効果です。あなたの心身はスライムかアメーバーのように芯を失ってフニャフニャになり、一見心地よいぬるま湯(沼)にズブズブと沈んでいってしまいます。エネルギーが完全に空っぽになってしまうため、そこからどれだけトランサーフィンのメソッドを実践しても、現実はピクリとも動きません。
家を出て、快適な領域の外へ向かう。ずっとやりたかったけれど、時間や恐れや億劫さで先延ばしにしてきたことをやってみる。カヤック、乗馬、スキー、劇場、スペイン語のクラス、料理のマスタークラス……。世界を探求し、自分を動かす休息です。
「快適な領域の外に出る(わざわざエネルギーを使いそうなことをする)のに、なぜそれが『休息』になるの?」と思われるかもしれません。
キーワードは「意識の再起動」と「沼」です。
ここでの「快適な領域(コンフォートゾーン)」とは、毎日同じルーティンを繰り返し、頭をノイズだらけにしながら(あるいは悩み事を抱えたまま)無意識の自動操縦で生きている状態のことです。
ゴロゴロだらだらするのは確かに「一見快適」ですが、それはやがてエネルギーのパイプがドロドロになり、新しいエネルギーは入ってきません。この状態を「沼」と表現しています。
そして「今までやったことのない新しいこと」や「ずっとやりたかった特別なこと」をする時、私たちは無意識のルーティンでは動けません。「今、この瞬間」に強烈に意識を集中させる必要があります。すると、日常の中で延々と頭の中を占めていた「仕事の悩み」や「日々のストレス」といったノイズが、強制的にシャットダウンされ、再起動されるのです。
新しいことをして身体を動かせば、当然肉体的には疲れます。しかし、意識が完全に日常から切り離されて再起動されることで、宇宙のフリーエネルギーがパイプに勢いよく流れ込んでくるのです。
体力回復のためにゆっくり眠る日も、もちろん必要です。けれど、それが「沼」になっていないか。休んだはずなのに、かえって気力を失っていないか——そこを見分けることが、出発点になります。
「旅行」が、かえって消耗を生むとき
多くの人は、休暇を旅行で過ごします。けれど、それはいつもエネルギーを満たしてくれるでしょうか。よくある二つのパターンを見てみましょう。
暖かく、ヤシの木があり、一流のサービスと「オールインクルーシブ」。そこで人はすぐに緩みきり、もう何も夢見なくなります。好きなだけ食べ、好きなだけ飲み、昼まで眠り、温かいプールや海で泳ぐだけ——すべてが順調なこの状況で、どうして「現実の管理」ができるでしょう。とりわけ、こうしたリゾートでの大量の食事は、個人のエネルギーレベルをさらに下げ、人を「眠り」へと誘い、健康にも影響します。
オールインクルーシブ(All-inclusive)――食事やアルコールを含む飲み物、アクティビティなどがすべて宿泊料金に含まれていて、財布を持ち歩かずにいつでも好きなだけ飲み食いできる、「至れり尽くせりのシステム」の旅行は、憧れのバカンス像の一つですが、トランサーフィンでは「リラックスの状態」と「沼に浸っている状態」を区別して警告しています。主な理由は3つです。
① 暴飲暴食がエネルギーを奪う:食べ放題・飲み放題で胃腸を酷使すると、私たちの持つエネルギーの大半が「消化」に奪われてしまいます。エネルギーのパイプが詰まり、宇宙のフリーエネルギーが全く入ってこなくなります。
② 「沼に浸った状態」で芯がなくなる:何不自由ない快適すぎる環境は、心身のトーン(張り)を完全に失わせます。
③ 「意識の深い眠り」に落ちる:ここで言う「眠り」とは、夜の睡眠ではなく、トランサーフィンにおける「無意識の自動操縦状態(システム/振り子に飼い慣らされた状態)」のことです。欲求がすべて満たされ、ただ食べて寝るだけの状態は、現実を創造する「意図の力」も完全に眠らせてしまいます。
首都を歩き回り、急いですべての観光名所を見て、後で同僚に自慢するための「お決まりの写真」を無限に撮る。目についたお土産を買い漁り、観光客しか食べない「名物料理」を試し、「ここに行った、これを見た、これを食べた」とチェックリストに印をつけていく。新しい感情や印象で満たされ、目の前の景色を変えるのは有益です。けれど、それが目標の実現や内なる調和に一歩でも近づけてくれるかというと——そうとは言いきれません。
日本だと神社巡りやパワースポット巡りツアーもこのような光景に含まれるでしょうか。これもあるあるな旅行ですが、これは「意識の再起動」がなされていないという面からトランサーフィンではNGとされています。なぜ、意識の再起動がなされないのでしょうか。
それは「外側からの刺激(マトリックスが提供するエンタメやスピリチュアルな情報)」を「消費」して一時的に興奮しているだけで、自分自身の内面(意識の目覚めやエネルギーの通り道)は1ミリも変わっていないからです。だから、日常に戻った瞬間にまた「回し車の中のハムスター」に戻ってしまうのです。スマホの壁紙を変えて、新しいスマホになった気がしているけど、「OS」は変わっていないので潜在的な機能は何もかわっていないのと同じことなのです。
休暇を、エネルギーで満たすために
① 具体的な目標と「意図」を設定する
充実した休息のための意図を、はっきり言葉にしてください。たとえば、こんなふうに。
・「私はヨーロッパを旅し、面白い人々と出会い、英語を流暢に話し、人生に役立つ新しい知識を得ている」
・「私は南の島で有意義に休んでいる。朝はランニングをし、夜明けに瞑想し、エネルギーで満たされ、ターゲット・スライドと自分の意図に取り組み、本を読み、体を浄化し、新鮮なフルーツや野菜を食べている」
・「私の休息は気づきに満ちている。私は自分の魂の声に耳を傾け、私の目標が、自ら私を見つけ出す」
「ヨーロッパ旅行」や「南の島(トルコやエジプト、タイなどのリゾート)での長期バカンス」は、ロシアの人々における最もわかりやすい「憧れの休暇」の象徴です。日本だとどうでしょうか?ポイントは主に4つです。
1. 日常のノイズ(いつもの景色)から離れること
2. 身体を動かし、自然のエネルギーを取り入れること
3. 食事を軽くし、体を浄化すること
4. 自分の「理想の未来(ターゲット・スライド/コマ)」と向き合う時間を持つこと
トランサーフィンセンターで挙げられていた南の島とヨーロッパ旅行のアナロジー、そして忙しい現代人向けの「週末デジタルデトックス」として、アレンジ版を作成しました。
・「私は自然豊かな静かな宿(または温泉地)で、心身を癒す有意義な休日を過ごしている。朝は澄んだ空気の中で森林浴を楽しみ、夜は温泉でリラックスしてエネルギーで満たされている。静かな部屋で読書をし、理想の未来(ターゲット・スライド)に思いを馳せながら、地元の新鮮な野菜や優しい食事で体を浄化している」
・「私は日常のテリトリーから少し遠くへ足を伸ばし、ずっとやりたかった新しい体験(※ヨガリトリート、陶芸、サーフィンなど)に挑戦している。そこで面白い価値観を持つ人たちと出会い、これからの人生を豊かにする新しい知識とインスピレーションを得ている」
・「私は週末を利用して、海の見える(または山の)カフェで「意識の完全なリブート(再起動)」を行っている。スマホの電源を切り、自然の音を聴きながら深く呼吸(瞑想)し、自分の中をエネルギーが通り抜けるのを感じている。新鮮なフルーツや軽めの食事で胃腸を休ませ、本当にやりたいこと(自分の意図)と静かに向き合っている」
② 自分のための時間を作る
次から次へと娯楽や観光名所を追いかける代わりに、ただ静かに、街や海岸を歩いてみてください。自分自身と向き合い、自分が周囲の世界の一部であることを感じる。これは、空間における自分の「座標」を変える、途方もないチャンスです。制限がなく、振り子が引っかかってこない見知らぬ場所。そこには「あなた」と「あなたの魂」しかいません。
(※空間における自分の「座標」とは、バリアントの空間の中で、自分が今立っている現実の現在地(人生のライン)」のことです。「座標を変える」とは、「現在地を書き換える」「現実の立ち位置をシフトさせる」ということです。)
地球の常識やシステムを全く知らない、別の惑星から来た「宇宙の旅人」になったつもりで、感じてみてください。この状態こそが、自分の魂と波長を合わせ、真の目標へ向かう道で宇宙が送ってくる「サイン」を、見えやすくしてくれます。そのサインを通して、あなたは多くの問いの答えを受け取り、自分の「扉」を見つけ、かつて自分を妨げていた思い込みを変えていけるのです。
「忙しくて休めない」「お金がない」という人へ
現代の基準で成功しているビジネスパーソンほど、どこかへ出かけてしっかり休むことを、自分に許せずにいます。経営者やリーダーは絶望的に時間がなく、休暇と聞くことすら拒みます。
「どうやって行く? 目の前に三つも取引が控えている。私がいない間、誰が業務を管理するんだ」というように。
けれど、自分の世界(現実)の首を絞めてはいけません。リラックスして世界を信頼し、重要性を下げ、自分のための時間を見つけることを学んでください。
すべての成功者に共通する、一つの黄金律があります。
「休息は、仕事の一部である」。
100%の力で、今この瞬間を生き、注意を管理し、観察者をオンにし、振り子を見抜いてやり過ごす——そのためには「フリー・エネルギー(宇宙のエネルギー)」が要るのです。そしてエネルギーを満たすには、十分に休み、リラックスしている必要があります。
もう一つ、「お金」の問題を抱えている人もいます。
「休暇なんてとんでもない。ローンが二つに住宅ローン、子どもを食べさせ、服も買わなきゃいけないのに」と。
けれど、たとえお金が足りなくても、休息は絶対に必要です。そうしなければ、あなたは残された力とエネルギーまで失い、状況を変え始める(正しい状態を放射し、意図を形成し、お金のエネルギーに取り組む)代わりに、ただ「燃え尽きて」しまうのですから。
お金がないから休めないのではなく、休んでエネルギーの状態を回復させないから、いつまでも「お金がない現実」を変えるパワーが湧いてこないのです。スマホの電源を切り、近所の自然の中を「宇宙の旅人」の視点で歩くだけでも、素晴らしい休息になります。小さなことから始めてみてください。
仕事以外に、自分の好きなことができる自由な時間が、絶対になければなりません。休むこと、スイッチを切ることを知らない人は、働くこともできないのです。
ヴァジム・ゼランド
完全に休み、「再起動」するには
休息とは、必ずしも長期の旅行である必要はありません。まずは、小さなことから始めましょう。
休日に、自然の中へ出かけてみてください。できれば一人で、森の中を静かに歩く。自分のことを考え、野イチゴやブルーベリーを口にし、新鮮な空気を吸い、緑の空き地で瞑想し、草の上を裸足で歩き、湖で泳ぐ……。あるいは、家族を連れて、たとえ数時間でも遊園地へ。子どもたちが喜んではしゃぐ姿を眺め、一緒にシャボン玉を飛ばし、アイスクリームを買い、一番過激なジェットコースターに乗ってみる。それだけでも、あなたをエネルギーで満たす、素晴らしい休息になります。
もし、遊園地に行くことを「家族サービスという義務(労働)」として、「本当は休みたいのに(やらされている)」「人が多くて疲れる(不満)」という本音を隠した状態で歩き回るのは、マトリックス(システム)にエネルギーを明け渡しているのと同じです。場所が会社から遊園地に変わっただけで、意識は「回し車」に繋がったままなので、猛烈に疲労します。
そうではなくて、大切なことは「自分自身が子どもに戻って本気で楽しむこと」です。子どもと一緒に無邪気にはしゃぎ、一番過激なジェットコースターに乗って「日常の悩み」を強制的に吹き飛ばしてみてください。頭の中のノイズが消え去り、「今この瞬間」のワクワクに完全に没入できたとき、それはただの疲れるお出かけではなく、あなたを圧倒的なエネルギーで満たす「最高の休息(リブート/再起動)」に変わるのです。
大切なのは、規模でも、お金でも、行き先でもありません。その休息が、あなたを空っぽにするのか、満たし、回復させるのか。眠りへ誘うのか、目を覚まさせるのか。意識的に、満たす側を選ぶこと。それが、トランサーフィンの言う「正しい休息」です。
休息で満たしたエネルギーは、実践の土台になります。関連記事「なぜ身体のワークが必要なのか――トランサーフィンとエネルギーの土台」
休息は、仕事の一部。
満たす休息を、選ぶこと。
あなたを空っぽにする休息ではなく、満たし、目覚めさせる休息を。フリーエネルギー(宇宙のエネルギー)は、すべての実践の土台です。まずは、休日の森の散歩から。
