記事 — Article / 振り子・自由
システムの「歯車」であることを
やめ、自由になるには?
в Системе и стать свободным?
なぜ私たちは、人生における自分の居場所を見つけられず、才能を開花させられないのでしょうか。なぜ常に気力やエネルギーが足りないのでしょうか。押し付けられた理想や基準を追い求める果てしない競争のなかで、力を使い果たしてしまう——特に40代を過ぎてから、蓄積された疲労や、「人生で何かとても重要なことを見落としてしまった」という感覚に苛まれる人は、少なくありません。
その原因は、私たちの現実が、巨大で複雑な「システム」だからです。私たちはその中で特定の場所を占め、機能を果たし、時間・力・エネルギー・健康を捧げているからです。
けれどトランサーフィンは、そこから抜け出すために”闘え”とは言いません。
システムの中に留まり、ルールに従ってプレイしながら、それでも「自由になる」道はあるのです。
システム/振り子にとって、あなたの不調は「都合がいい」
このシステム/振り子にとって、あなたが問題や病気、疲労、精神的な怠惰、ストレスを抱えていることは「都合が良い」のです。
システム/振り子は絶えず、あなたの頭の中に思考を植え付けます。
「理想通りにならければならない。せめて近づかなければならない」「車を買わなければならない」「住宅ローンを組まなければならない」「老後に備えて貯金しなければならない」「30歳までに子供を産まなければならない」「キャリアを築かなければならない」——。思い当たりませんか。
問題は、あなたが普段、これらの操作(マニピュレーション)にどう反応しているか、です。もしそれに屈してしまうなら、人生の半分をローンの支払いに費やし、もう半分を薬代に費やす覚悟をしてください。老後には、健康はすっかり失われてしまうのですから。
ここでいう操作(マニピュレーション)には、システム(振り子)からの挑発に対して、あなたが無意識にエネルギーを奪われ、コントロールされることを許すような感情的反応をしてしまっていませんか?という本質的な問いが含まれています。
操作(マニピュレーション)の正体と目的
トランサーフィンにおいて、システム(振り子)は人々のエネルギーを吸収することで存在・拡大しています。そのためシステムは、不快なニュース、新しいルールや制限、日常のトラブルなど、様々な刺激や情報を投げかけて人々を挑発し、気(エネルギー)を引こうとします。これがシステムによる操作(マニピュレーション)です。
システムの「歯車」になってしまう反応
私たちは日常的に、こうした操作に対して条件反射的に恐れ、怒り、不満、悲しみといった感情で自動的に反応してしまいます。嫌なことを言われて反射的にイライラする、悪いニュースを見て自動的に不安になるなど、システムが用意した台本通りに感情をアップダウンさせます。このように自動的に反応することで、私たちは自らエネルギーを差し出し、システムの「歯車」として組み込まれてしまうのです。その結果、本当の自分の人生の目的のために使うはずだったエネルギーは激減してしまいます。
トランサーファーの道 ── 闘わずに、自由になる
もしあなたがトランサーファーの道を歩むなら、システムと闘ったり、ありとあらゆるものに挑んだり、自分を壊したり、「革命家」や変わり者になったりする必要はありません。リアリティ・トランサーフィンが提案するのは、システムの中に留まり、そのルールに従ってプレイしながらも、システムから「自由になる」ことです。
ただし「意識的(自覚的)」に、起きていることすべてをはっきりと認識し、自分のエネルギーを保ちながら、システムから自分にとって最大限の利益を引き出すのです。
トランサーフィンではシステム/振り子に反発し、抗議し、戦うこともまた、システム/振り子にエネルギーを与え、歯車として取り込まれる行為であると語っています。
システム/振り子にとっては、あなたが賛成しようが反対しようが関係ありません。あなたが感情を揺さぶられ、そこに意識とエネルギーを向けてくれさえすれば良いのですから。
だからこそ、操作の糸を断ち切って自由になるために「意識的に自分の反応を選ぶこと」が大切なのです。システムの操作(挑発)に直面したとき、舞台から客席に降りて「内なる観察者/見張り役」をオンにするのです。「あ、今システムに感情を揺さぶられて、操作されそうになっているな」と気づくこと(ステップ1)。そして、怒る代わりに微笑む、恐れる代わりに無関心になるなど、システムが全く予想していない「非標準的な反応」をあえて選びます(ステップ2)。意識的に反応を変えることで、システムが用意した台本(パターン)は崩れ去り、操作の糸が切れ、あなたは振り子の影響から抜け出して自由になるのです。
大きな人形劇(マリオネット劇場)を想像してみてください。マリオネットたちは糸を引かれ、従順に手足を上げ、うなずき、踊っています。すると突然、一体の人形が「目を覚まし」、命を吹き込まれます。
その人形は劇に参加し続けますが、自分の意志で、意識的に行動し始めます。他の人形たちよりも優位に立つわけです。そしてその先には、自らこの糸を切り落とし、自分自身の人生を生き始める。もはや、人形使いに支配されることはありません。これが、トランサーフィンの言う「自由」のイメージです。劇場から逃げ出すのではなく、糸の存在に気づくこと。
動画 ① ── 3Dシステムは、どうやって注意を奪うのか
コース『1日で現実を管理する』より、タチアナ・サマリナの解説。トランサーフィンが登場した2000年代初頭と比べ、なぜ今、注意の管理がこれほど難しくなったのか——その背景が語られます。
かつてと今の「目覚め」の違い
トランサーフィンが登場したばかりの頃は、ある意味で注意の管理は今より簡単でした。注意を奪う振り子やシステムが、今ほど多くなかったからです。少なくとも、現在のような形のスマートフォンはなかった。今やスマホの中に人生のすべてがあり、サイトやSNSを眺めるだけで一日が過ぎていく。2004年当時の「注意の奪われ方」は、現在よりはるかに弱かったのです。
トランサーフィンにもタフティにも『注意』という言葉がひっきりなしに出てきます。核を構成する大切な言葉ですが、その一方で『注意』と聞いても、いまいちなんのことかニュアンス的にイメージがわかない・・・そんな方も多いのではないでしょうか。
実は、トランサーフィンやタフティにおける『注意(внимание)』には、「意識の向け先」や「ピント」という意味合いのほかに、もっと人生の根幹に関わるニュアンスが込められています。
それが、「エネルギーの注ぎ口(現実を創造するためのリソース)」そして「自分が自分の人生の主人公であるためのハンドル(操縦桿)・主導権」としての『注意』です。
ヴァジム・ゼランドもトランサーフィンセンターのサマリナ氏もこう断言しています。
「あなたの注意があるところに、あなたのエネルギーがあります。現在、私たちの注意とエネルギーをめぐって、(振り子による)本当の戦いが起こっているのです」
「あなたとは、あなたの『注意』のことです。あなたが自分の注意をコントロールできているならあなたは生きた個人ですが、注意を奪われているなら、あなたは単なる紙のキャラクター(存在しないもの)なのです」
「もしあなたの注意があなたに属していないなら、あなたの人生もあなたに属していません」
つまり、「注意」とは単なる脳の機能ではなく、自分の生命エネルギーそのものを対象物に流し込む「ホース」のようなもので、システムやスマホに「注意を奪われる」というのは、単に気が散っているのではなく、「自分の願いを叶えるために使うべき大切な生命エネルギーを、システムにチューチューと吸い取られている(献上している)」というニュアンスになるのです。
一方で、当時には別の難しさもありました。地球がまだ、今のように急激に波動レベルを上げていなかったのです。現在は地球規模の「目覚め」が起きていますが、当時は目覚める素質のある一部の人だけが目覚め、他は深く眠っていた、とサマリナ氏は言います。
今は逆に、新しいエネルギーのおかげで目覚めやすくなった反面、情報の詰め込みが限界に達している、と。
「情報は多ければ多いほど良い」というのは、システム(振り子)が私たちに信じ込ませた罠の一つです。トランサーフィンにおいて、「無防備に情報を浴び続けること」は、自分のエネルギーと人生の主導権をドブに捨てているのと同じだと警告されています。
ではなぜ、情報過多が”目覚め”を妨げることに繋がるのでしょうか。
1. 目覚めやすい時代に焦る「システム」
昔は地球全体の波動が低かったため、一部の素質がある人しか目覚めることができませんでした。しかし今は地球の波動が上がり、誰もが自然と「目覚めやすい(真実に気づきやすい)」時代になっています。しかし、人々が目覚めて自立してしまうと、エネルギーを吸い取れなくなって困るのが「システム(振り子)」です。そこでシステムは、目覚めようとする人々を再び眠りへと引きずり込むために、手口を巧妙化させています。
2. 「情報パンパン」は注意を奪うための罠
その巧妙な手口こそが、「無意識に受け取る情報の過剰な詰め込み」です。SNS、ネットニュース、とめどなく流れるエンタメ、そしてAIなどの新しいテクノロジー。「なんのために?」と意識をはっきりさせる前に、これらは「こっちを見て!」「これを見逃さないで!」と常に刺激を与え、私たちの最も貴重な資源である「注意」を四方八方に散らして奪い取ります。
3. 情報に溺れると、人は「白昼夢」に陥る
トランサーフィンにおいて、「注意が向いている先が、自分の現実」になります。頭の中が外側からの情報(特にネガティブなニュースやゴシップ、どうでもいい情報)でパンパンになると、自分の内側(魂の声や本当の目標)に注意を向ける隙間が完全になくなってしまいます。その結果、エネルギーを浪費し、再び無意識の自動反応モード(白昼夢・眠りの状態)に陥ってしまうのです。
「バイオロボット」化と、注意の奪還
システムは私たちに囁きます。「常に連絡が取れる状態でいなさい。買いなさい。トレンドに乗りなさい。さもないと時代遅れになる」と。
だから私たちはスマートフォンとともに24時間動き続けます。枕元に置いたまま眠れば、脳は休まりません。私たちは本来、「自分の現実を自由に選び、創り出す力を持った主人公」です。しかし、24時間スマホから流れてくる情報に注意を奪われ、それに自動的に反応して一喜一憂しているうち、私たちは自分で考える力や感じる力を失っていきます。
本来は現実を創り出すパワーを持っているのに、気づけばただ外部からの刺激を処理し、言われた通りに動くだけの「情報処理装置(バイオロボット)」に成り下がってしまうのです。
システム/振り子全体は、私たちのエネルギーによって成り立っています。あらかじめ組み込まれたシナリオと、私たちが毎分、無意識に明け渡しているエネルギー・・・情報のゴミを消費することで差し出しているエネルギー・・・を利用して、私たちをコントロールしています。意識的にこの背景の雑音を切り、余計なものを取り除き始めない限り、私たちは振り子の影響下に置かれ続けます。その状態では、注意のハンドリングも、人生の主導権も、語ることはできないのです。
▲ 目次に戻る「振り子」とは何か ── 仕事の振り子、テレビの振り子
私たちが生きているこれらのシステムすべてを、リアリティ・トランサーフィンでは「振り子(ペンデュラム)」と呼びます。
同じ方向でものごとを考える人々の集まりは、エネルギー情報体を形づくる。これを『振り子(ペンデュラム)』と呼ぶことにする。このエネルギー情報体はひとりでに成長を始め、人々を自分の決まりに従わせる。人々は知らないうちに振り子の利益のために行動していることを理解していない。
ヴァジム・ゼランド『リアリティ・トランサーフィン第1巻第2章』
例えば「仕事の振り子」。あなたは自分のすべてを捧げ尽くすこともできるし、そこから自分の利益を引き出すこともできます。仕事を愛しているなら、それはお金だけでなく、自己実現や深い満足をもたらすでしょう。けれど現代では、それは稀です。多くの人は35歳を過ぎても自己実現できていないと感じ、何をしたいのか、才能をどう活かすのか分からないまま、年を重ねるほど問いは深まっていきます。
ここで大切なのは、すべてのシステムから抜け出すのが目標ではない、ということ。システムは本来、人々に利益をもたらすために生まれ、互いの交流を助けるものです。だから私たちに必要なのは、あるシステムがどんな法則で動いているか、そこからどんな利益を引き出せるかを、意識的に理解することだけなのです。
テレビという振り子
「テレビ」もまた一つの振り子です。人はそこに膨大なエネルギーを注ぎ込んでいます。それは現実の人生の「代用品」です。退屈な人生を送り、好きでもない仕事に行き、すぐ疲れる人ほど、自分の人生に向き合う代わりに、残りのエネルギーの一滴までを、ドラマやニュースという仮想世界に注ぎ込んでいきます。
休むどころか、さらに疲れ、感情的に興奮し、浅い眠りにつき、翌朝の目覚めはもっと辛くなるのです。そして「夜、帰ってドラマの続きを見る」ことだけを励みに、一日を生きるのです。
けれど、振り子自体に意識はなく、あなたを害そうとしているわけではありません。ただ、あなたのエネルギーを食べているだけ。テレビは世界的な陰謀でも宇宙の悪でもありません。
けれど、あなたが見るのをやめた途端、そのシステムはあなたへの支配力を失います。
あなたは自分の人生に取り組み始め、自分の声をよりよく聞けるようになり、追加のリソース(それまでシステムに奪われていた、『時間』『エネルギー』『注意』)が解放されるのです。
時間のリソース:「気づいたらこんな時間だ」と失っていた時間が、自分のために使える純粋な時間に変わります。
エネルギー(気力・体力)のリソース:奪われていたエネルギーが自分の中に留まるため、体が軽く感じたり、何かを「やってみよう!」という気力や意図のエネルギーが自然と湧いてきたりします。
注意のリソース:ニュースや他人の怒り、悲しみにピントを合わせられなくなった分、自分の心の声(魂の望み)や、自分の本当の目標にクリアにピントを合わせられるようになります。
システムから自由になるための、問いかけ
システム/振り子のネガティブな影響から自由になるには、まず、システム/振り子が動かしている「シナリオ」を見て、自覚できるようになることです。そうすれば、システム/振り子があなたに何を求めているかが分かり、状況を客観的に評価し、注意とエネルギーを与えるのをやめられます。
たとえば、テレビを意識的に見る——良い映画や音楽番組だけを見て、悪いニュースには「私にこの情報は必要か? これは私を目標に近づけるか?」と問いかけてチャンネルを変えること。それが、システム/振り子との「意識的な関わり方」です。
あなたの人生のリソースは、限られています。この一度きりの人生を、質の高いものにするか、眠ったように過ごすか、決めるのはあなた自身。今すぐ、自分に問いかけてみてください。
あなたは、自分のやっている仕事が好きですか。それとも、ただお金のためだけに働いていますか。この先も人生の80%を、好きでもない仕事に捧げる覚悟がありますか。それとも、喜びと並行して、お金が自分のところへ来てほしいですか。もし後者なら、仕事とお金の振り子に操作されないこと。あなたを奮い立たせる「本当の仕事」を探してください。
あなたは誰と生き、どんな人々に囲まれていますか。もし人間関係が最初から複雑で、対立や恨みに満ちているなら、隣にいるのは「あなたの魂に合う人」ではないのかもしれません。「家族という制度」は強力な振り子で、四方八方から「我慢して結婚生活を続けなさい、みんなそうしている」と言い聞かせてきます。その声が、あなた自身の声なのかを確かめてください。
現代人はリラックスの仕方を忘れています。テレビの前でスマホをいじり「休んで」いるつもりが、さらに疲れを溜めている。海へ行っても、もっと疲れて帰ってくる。あなたの休息を何で満たすか——趣味やセルフケア、心地よい人との交流か、それとも大量の食事と酒と退屈な寝そべりか。空っぽにする休息か、満たし回復させる休息か。意識的に選んでください。
正しい休息の技法については、記事「トランサーフィン流・正しい休息のススメ」もあわせてご覧ください。
動画 ② ── 振り子によって無意識に演じさせられる4つの役割と、「現実の創造主」
コース『私は、私の人生の創造主!』より。私たちが振り子の中で無意識に演じてしまう4つの役割と、そこから抜け出した先にある「第五のポジション」が語られます。この記事の核心です。
振り子の中で、私たちが演じる4つの役割
振り子の影響下に入ると、私たちはその中で「特定の役割」を、無意識のうちに演じはじめます。トランサーフィンでは、この役割が4つあるとされます。これらの役割にいるあいだ、私たちは自分自身の現実の中で「眠り」に落ち、どう前へ進めばいいか分からなくなっているのです。
常に戦い、自分の正しさを証明しようとします。一見、自分の目標に向かって進んでいるように見えますが、最終的には「全く自分のものではない他人の目標」に辿り着いてしまいがちです。
闘う人のエネルギーは強力で活発に行動へ向かうため、「果たして自分は正しい方向へ進んでいるのか?」と考える暇が一切ありません。常に、自分にとって”本当は必要のない行動”に巻き込まれているのです。
受動的なポジションです。「人生では何も起こらないし、これからも起こらない」と不平を言い散らかしています。
「何をしても無駄だ」「もう意味がない」——そんな言葉が口癖になっています。
犠牲者が目標を達成できないのは、「どうせ無駄だ」と思い込み、試すことすらしないからです。
トランサーフィンにおける『犠牲者』とは、『かわいそうな被害者』というニュアンスとは少し異なり、『自分の人生の主導権(責任)を放棄し、外部の環境や他人に明け渡してしまった人』のことを指します。そうすると、自ら波に乗って人生をハンドリングしようとせず、ただ運命に流され、降りかかる不運にじっと耐えるだけの「完全な受動態」になってしまうのです。人生のハンドルから手を放した瞬間、誰がそのハンドルを握るのでしょうか?それは「システム(振り子)」です。そしてシステム/振り子がエネルギーを吸い取るための操り人形と化すのです。
闘う人と同じくアクティブですが、「”隠れた”闘う人」です。
ある時「傷つけられた、不当に扱われた」と感じて内に引きこもり、中には復讐の計画を練る人もいます。しかし、外見はフレンドリーな笑顔なのです。
強力な操作者となり、どんな代償を払ってでも目標を達成するかもしれませんが、たいてい人間関係が壊れます。本心が暴かれた時、人々が離れていくのです。
この魂(心)と理性(アタマ)の強烈な不一致は、自分をごまかし続けるため、膨大なエネルギーを無駄に消耗するだけでなく、凄まじい過剰ポテンシャルを生み出します。そして「平衡力」が働き、操作しようとした分だけ強烈なカウンター(しっぺ返し)を食らい、関係性が破綻します。何より外見や言葉はごまかせても、「エネルギーの波動」はごまかせないのです。
「これをあげるから、あれをちょうだい」というギブ・アンド・テイクのポジションです。上手にお願いすれば手に入ることもあれば、入らないこともある。目標を達成することもあれば、しないこともある——常に不安定なのです。
「ギブ・アンド・テイク」はあなたからエネルギーを搾取するためにシステム/振り子が作った非常に都合の良いルールです。本来、バリアントの空間にあるものは、あなたが「選ぶ」だけで手に入るはずのものです。しかしシステム/振り子は「対価(エネルギー)を払わなければ与えないぞ」とあなたを騙し、取引を持ちかけます。この取引に応じている限り、あなたは振り子にエネルギーを貢ぎ続けるだけの「ドナー」になってしまいます。
「懇願する人」のポジションに立った瞬間、「私には現実を変える力がありません。力を持っているのはあなた(振り子やシステム)です。だからどうかお願いします」と、自分のパワーを放棄し、相手に人生の主導権を完全に明け渡してしまいます。自分で歩くのをやめ、振り子に首輪を差し出して「引っ張ってください」と言っているのと同じなので、当然ながら操り人形になってしまいます。
トランサーフィンでは、願望を抱いて夢見る人は、自らを「懇願する人」という弱いポジションに置いていると説明されています。人はお願いをする時、純粋な喜びからではなく、「恐れ、渇望、不安、強い焦り」からお願いをしています。「叶うかな?叶わないかな?」という不安定な状態は、過剰ポテンシャルも発生させます。この「期待しては裏切られ、またすがる」という無限ループこそが、振り子にとって最高のエネルギーの供給源(エサ)なのです。
だからこそ、トランサーフィンでは願望ではなく、意図=「所有する決意(受け取る許可あるいは覚悟)」を説いているのです。
これら4つのポジションは、実際には「望む結果」をもたらしません。けれど、もう一つ別のポジションがあります。
このポジションからこそ、私たちは意識的に自分の目標へ進むことができます。必要なのは、まず「自己認識(目を覚ますこと)」。今の現実のなかで目を覚まし、自分がどの役割を選んでいるか、それが自分に何を与えているかを確認する。もしその役割が効果的でないと分かったなら、「内なる観察者」をオンにして、別のポジションを選び、自分の目標へ進み始めることができるのです。
現実の創造主として生きるためには、「システム/振り子から自分に配られた不本意な台本(悲劇やコント)を破り捨てて、舞台から降りるプロセス」が必要です。
1. 「あ、私いま、○○の役をやらされてる!」と気づく(目を覚ます)
私たちは日常で嫌なことがあると、無意識のうちに(白昼夢の中で)システムが用意した台本通りに動いてしまいます。たとえば、理不尽な上司に怒り狂っているときは「正義のために闘う人」、ツイてない出来事に愚痴を言っているときは「かわいそうな犠牲者」の役を、無意識に選んで演じきってしまっています。まずは「あ、私いま、懇願する人の役をやっちゃってる!」とハッと我に返ること。これが「目を覚ます」ということです。
2. 「この役、私に何のメリット(ギャラ)があるの?」と計算する
次に、その役を演じることで自分に何がもたらされているのかを冷静に考えます。「私がここで正義の味方ぶって上司にイライラして、何か良いことある?」「被害者ぶって愚痴を言って、私の本当の目標(幸せな毎日や成功)に近づいてる?」答えは当然「NO」です。もたらされているのは、エネルギーの浪費とストレスだけ。「うわ、この役、全然割に合わない(効果的でない)じゃん!」と気づくのが次のステップです。
3. 「こんな役は降りる!」と宣言し、主人公の椅子に座り直す(観察者をオンにして別のポジションを選ぶ)
割に合わないとわかったら、「内なる観察者(見張り役)」のスイッチを入れます。つまり、舞台上で感情的になって演じるのをやめ、一歩引いて「監督の椅子」に座り直すのです。そして、「私、この悲劇のヒロイン役(または闘う戦士役)はもう降ります。私は私の目標を叶えるための『主人公(現実の創造主)』のポジションを選びます」と態度を切り替え、イライラする状況をスルーして、自分が本当にやりたいことへと注意を向け直すのです。
眠りから覚め、現実の創造主へと立ち位置を変える鍵です。観察者(内なる見張り役) / 気づきの中心点
「恋はデジャ・ブ」の歯車から、降りる
あなたの「観察者」が眠っているかどうか、どう分かるでしょうか。私たちの人生を、上から、外側から見てみてください。それは巨大なメカニズム(機械)であり、私たちはその中の「歯車」です。システムに組み込まれた人生は、まるで映画『恋はデジャ・ブ』——毎日同じことが繰り返される一日——のようです。
朝、急いで起き、飲みたくもないコーヒーを流し込み、渋滞にイライラし、職場でルーティンをこなし、帰宅し、翌朝また同じ。こんな人生を本当に望む人は、ほとんどいないでしょう。だからこそ、自分の人生を外側から見て、この歯車であることをやめる必要があるのです。
誤解しないでください——仕事も家族も捨てて無人島へ行け、という話ではありません。私たちは「今、ここ」に留まる。ただ、どのシステムが自分をエネルギーで満たし、結果を与えてくれるかを、意識的に選び始めるのです。
仕事で自己実現でき、報酬にも満足しているなら、素晴らしいでしょう。けれど、そうでないなら問いかけてください。
「私はここで何をしているのか」。
好きでもない仕事を「習慣」で続けている——まさにこの「習慣」が、私たちと、内なる観察者を、眠らせるのです。
1993年に公開されたビル・マーレイ主演のアメリカのファンタジー・コメディ映画です。現在でも「タイムループ(同じ時間を繰り返す)」作品の金字塔として世界中で高く評価されています。
あらすじと見どころ
終わらない一日: 自己中心的で皮肉屋な天気予報士のフィルが主人公です。彼は仕事で田舎町の退屈な祭りの取材に行きますが、翌朝目を覚ますと、また「昨日と同じ取材の日(2月2日)」が始まっていることに気づきます。
タイムループの罠: 何をして一日を過ごしても、たとえ自ら命を絶ったとしても、毎朝必ず同じラジオの音楽とともに「2月2日」の朝6時に戻ってしまいます。
内面的な変化と目覚め: 最初はループを利用して欲望のままに行動したり、抜け出せない現実に絶望したりするフィルですが、同じ一日を何千回と繰り返すうちに、自分の内面を見つめ直し、他者への思いやりや自己成長に目覚めていきます。彼自身の「在り方」が変わったとき、ついにループから抜け出すことができます。
トランサーフィンの比喩として使われる理由
この映画が引き合いに出されている理由は、私たちの日常が陥りがちな「無意識のルーティン」と「システム(振り子)の歯車」を見事に象徴しているからです。
シナリオに操られた状態: 多くの人は、毎日決まった時間に起き、同じように反応し、同じような不満を抱え、ただ自動的に流されるように生きています。これはまさに、タイムループに閉じ込められた映画の主人公と同じ状態です。
「観察者(内なる監視者)」の目覚め: 映画の主人公は、最初は環境に振り回されていましたが、やがて状況を俯瞰し「自分の行動と反応」を自らの意思で選び直すようになります。これがトランサーフィンにおける「観察者を目覚めさせる」ということです。
注意を、自分に取り戻す実践
目を覚ますためには、「自分の注意を管理すること」を習慣づける必要があります。今、私たちの注意は自分のものではなく、システムや振り子に明け渡されていることに気づいてください。たとえば今この文章を読んでいるあいだも、並行して今日の予定を考えているなら、それは「今まさに眠っている」ということです。
目を覚まし、注意を自分に取り戻してください。あなたの注意が向くところにエネルギーが向かい、エネルギーがあるところで、あなたは人生を創り出しているのですから。
サマリナ氏が勧める、最もシンプルな実践があります。スマホに「目を覚ませ」あるいは「観察者をONにしろ」というリマインダーをセットしておき、それが鳴った瞬間、自分にこう問いかけるのです。
・私は今、どこにいる?
・私は何を考えている?
・私は何を感じている?
・私の注意は、どこに向いている?
もし会議に出ているのに、頭の中で「家のアイロンの電源を切ったかしら」と考えていると気づいたなら、あなたは「ここ」にいません。眠っているのです。意識的に、自分を「今、ここ」へ戻してください。これを繰り返すことで、注意を管理する習慣がつきます。そして注意を管理することは、人生全体を、現実全体を管理することの基盤になるのです。
目標を達成したのに、なぜか喜びを感じない——そんなことがよくあります。それは、またシステムに取り込まれ、他人の押し付けた目標を追って、再び眠ってしまっていたから。自分の魂の声を聴き、どこへ向かうべきかを理解するには、何よりまず「目を覚ます」こと。今すぐ目を覚まし、行動を始め、あなた自身の結果を手に入れてください。
▲ 目次に戻る「本当の目標」は、いつも開かれたドア
システムから自由になり、自分の本当の人生を生きるには、エネルギーを与えるだけでなく受け取れる(互恵関係を結べる)振り子を選び、正しく関わること。そして常に、目標から注意の焦点を外さないことです。そうしなければ、簡単に道を逸らされ、綺麗な包装紙に騙されて、他人の振り子に引きずり込まれてしまうでしょう。
互恵関係を結べる振り子、とはどういうことでしょうか?
振り子(システムや組織、社会の常識など)は本来、私たちのエネルギーを吸い取るための構造体ですが、私たちが社会で生きている以上、完全に避けて通ることはできません。
そこで重要になるのが、ただ一方的にエネルギーを吸い取られるのではなく、自分の真の目標達成や生活基盤のために必要なもの(お金、スキル、経験、環境など)を「エネルギー交換」として還元してくれる振り子を意図的に選ぶということなのです。具体的にどういうことか、解説します。
1. 「見返りのある振り子」の代表例:仕事
一番わかりやすいのが「仕事の振り子」です。もしあなたが、「この仕事は嫌だ」「なんでこんなことしなきゃいけないんだ」と不満を抱えながら働いているなら、それは「見返りのない(エネルギーを吸い取られるだけの)振り子」に捕まっている状態です。
しかし、「私は将来〇〇の分野で独立するという本当の目標がある。そのための資金やスキルを得るために、今はこの会社に『意識的に』自分を労働力としてレンタルしているのだ」と視点を変えたとします。すると、あなたと会社(振り子)の間に「私は労働力を提供する代わりに、あなたは私に生活費と資金をサポートする」という相互のエネルギー交換(互恵関係)が成立します。これこそが、「見返り(利益)のある振り子との正しい関わり方」です。
2. なぜ「目標から注意の焦点を外さないこと」が必須なのでしょう?
もしあなたが「自分の本当の目標」を忘れてしまったらどうなるでしょうか?振り子は非常に巧妙です。「うちの会社にいれば安泰だよ」「出世すれば世間体も良いよ」といった「綺麗な包装紙(見かけの魅力や安定)」を見せて、あなたを誘惑します。本当の目標を見失ったあなたは、「じゃあ、このままでいいか…」と騙され、気づけば自分の人生の主導権を奪われ、またしても振り子のシステムの中で文句を言いながらエネルギーを吸い取られるだけの「操り人形」になってしまうのです。
そしてその後、こう思い悩むことになります。「なぜ自分の人生には、こんなに問題や障害が多いのか」「なぜ閉ざされたドアを叩き続けても、開かないのか」「なぜ12時間も働いて、お金がないのか」と。覚えておいてください。あなたの「本当の目標」は、常に広い道であり、開かれたドアです。「壁に頭を打ち付けている」ような感覚があってはなりません。もし大変だと感じるなら、それは閉ざされたドアを叩き壊そうとしているのではなく、自分が成長する領域で、階段を上っている最中だからなのです。
自分の目標に向かって進んでいるとき、たとえ最初からいくつかの障害があったとしても、あなたはそれを『打ち負かすべき壁』とは見なしません。それはあなたの内側で『前へ、そして上へと進むための次のステップ(階段)』として感じられるのです。あなたは障害と戦ったり、それを壊そうとしたりするのではなく、その中に自分の可能性を感じ、目標を実現したいという意欲(インスピレーション)が消えることはありません。もし、ただエネルギーを吸い取られ、焦りと疲労感しかなく、『なんで壁ばっかりなんだ!』と戦っている感覚なら、それは『他人の目標(間違った扉)』です。今すぐ叩くのをやめましょう。
▲ 目次に戻る劇場から、逃げ出すのではない。
糸の存在に、気づくこと。
システムの中に留まりながら、歯車であることをやめる。それは闘いではなく、「目を覚ます」という、静かな選択から始まります。
