記事 — Article / 移行の時代と目覚め
新しい時代のエネルギー、
新しい次元への移行
── タフティは、なぜ「新しい時代」に現れたのか
Переход в Новое измерение!
「私たちの惑星は、新しい時代に入りつつあります」
——トランサーフィンセンター(トランサーフィンセンター)のこの記事は、そんな一文から始まります。
時間が縮み、出来事が加速し、周囲の空間が変わっていく。
感情が過敏になり、集中が続かず、疲れやすくなる。
仕事を変え、住む場所を変え、長く付き合ってきた友人から静かに離れていく人が増えていく。
この記事に取り組んでいる今2026年ならそれを体感レベルで実感している人も少なくないのではないでしょうか。
『セルフ・トランサーフィン』を読んでいると、何度も顔を出すテーマがあります。
新しい時代。
新しい現実。
そして、その新しい現実へ移行する人間。
リアリティ・トランサーフィンから読んできた人には、少し唐突に感じるかもしれません。
いつから、こんな話になったのだろう、と。
ところが、トランサーフィンセンターの過去資料を遡っていくと、これは『セルフ・トランサーフィン』で突然現れたテーマではないことがわかります。
今回取り上げるのは、トランサーフィンセンターの記事、「新しい時代のエネルギー。新しい次元への移行!」(Энергия Нового времени. Переход в Новое измерение!)です。
ここには、タチアナ・サマリナによる3本の動画が掲載されています。
最初に掲載されている動画、「新しい時代のエネルギーは、古いものとどう違うのか?」(YouTubeで見る)の公開日は、2020年1月27日です。
2020年。新型コロナウイルスによって、世界中の日常が大きく変わった年です。
でも、1月27日はまだ、その未来を私たちは知りませんでした。
この記事は、2020年1月27日という日付を「予言」として読むためのものではありません。見ておきたいのは、『タフティ』の後、そして『セルフ・トランサーフィン』の前からすでに、「古い時代」「プログラム」「シナリオ」「新しい時代への移行」という言葉が、どんな順番で語られていたのかということです。
その流れを、当時の資料と日付をたどりながら確認していきます。
そしてもう一つ。この記事には「三次元」「四次元」「五次元」という言葉も出てきます。これらは、使う人や理論によって意味がかなり違う言葉です。
別の体系の意味をそのまま当てはめると混乱しやすいため、ここではトランサーフィンセンターではどう使われているのかも、先に簡単に整理しておきます。
位置づけ ── 2020年1月27日という日付
本文に入る前に、この記事の成り立ちを確認しておきます。
トランサーフィンセンターのこのページは、一度に書き下ろされたものではありません。テキストの本文に、時期の異なる3本の動画が組み合わされた構成になっています。掲載順と公開日は、次のとおりです。
2020.01.27
タチアナ・サマリナによる単独の語り。記事本文の前半とほぼ同じ内容を、より口語的に話しています。
2018.12.20
ミステリー(神秘劇)「女性の魔法の力」第1回ミーティングの抜粋。3本のうち最も古い時期に撮影されたものです。
2020.11.19
コース「新しい時代の女性」第1回レッスンの抜粋。移行に必要な項目の書き出しを推奨する、実践寄りの内容です。
3本の動画は、公開された順番には並んでいません。最も古いのは2018年12月の動画②で、その後に2020年1月の動画①、同年11月の動画③が続きます。
つまり、トランサーフィンセンターに掲載されている元々の記事は、異なる時期に公開された3本の動画をあとから一つのテーマのもとにまとめたものと考えられます。そのため、記事全体を「2020年1月の記事」として扱うことはできません。
今回、日付に注目したいのはページそのものではなく、冒頭に掲載されている動画①の公開日──2020年1月27日です。
2020年といえば、私たちの生活を大きく変えた新型コロナウイルスの流行を抜きには語れません。
外出や移動が制限され、仕事のしかた、人との会い方、住む場所や暮らし方まで、それまで「当たり前」だったものが短期間で大きく揺らいでいきました。
ただし、2020年1月27日は、まだその「後の世界」を私たちが知らなかった時点です。
すでに武漢では都市封鎖が始まっていましたが、それがこの先、世界中の生活をどこまで変えていくのかは、まだ見えていませんでした。
そのタイミングで公開されたのが、動画①「新しい時代のエネルギーは、古いものとどう違うのか?」です。
では、その2020年1月27日、世界では何が起きていたのでしょうか。
動画①「新しい時代のエネルギーは、古いものとどう違うのか?」が公開された前後の出来事を、確認できる範囲で並べてみます。
1月16日/日本で最初の感染例が公表される(厚生労働省発表。武漢市に滞在歴のある神奈川県在住の男性)。
1月23日/人口1000万人を超える武漢市で公共交通が停止され、事実上の都市封鎖が始まる。
同日、WHOは「中国では緊急事態だが、まだ世界的な保健上の緊急事態ではない」と説明する。
1月25日/中国からの旅行者の移動が大きくなる春節の時期にあたる。
1月27日/トランサーフィンセンターで、動画①『新しい時代のエネルギーは、古いものとどう違うのか?』が公開。
1月28日/日本で、武漢への渡航歴がない奈良県在住のバス運転手の感染を確認。国内6例目で、国内での人から人への感染とみられる最初の事例となる。
1月30日/WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言。この時点で、中国国外では18か国98例が報告されていた。
同日、ロシア政府が中国との極東国境の閉鎖を決定。
1月31日/ロシア国内で最初の感染例が確認される。
WHOが新型コロナウイルスの流行を「パンデミック」と位置づけるのは、さらに約1か月半後の3月11日です。
つまり、動画が公開された1月27日は、すでに武漢封鎖まで起きていた一方で、世界全体がその後どこまで変わるのかは、まだ見えていなかった時期でした。
ここでこの時系列を置くのは、「この動画が未来を予言していた」と主張するためではありません。
この言葉が、いつ語られていたのか。その時点の時計を合わせるためです。
動画① 新しい時代のエネルギーは、古いものと何が違うのか
記事の冒頭に置かれているのが、この動画です。「新しい時代のエネルギーは古いものとどう違うのか」という、よく寄せられる質問への回答として語られたもの。記事本文の前半にあたる内容を、口語で話しています。
タチアナ・サマリナ(タチアナ・サマリナ)はまず、「新しい時代への移行が、私たちにどんな変化として現れているのか」というところから話を始めます。
私たちの惑星は、新しい時代に入りつつある。より正確に言えば、すでに入っている。
ただし、ここで一つ重要なことを付け加えています。
「根本的な変化が私たちの目の前で起きています。
より正確に言えば、それらを見て受け入れる準備ができている人々の目の前で、です」
つまり、「新しい時代が来たこと」と、「一人ひとりがその新しい現実を生きること」は、同じではないということです。
この考え方は、後年のヴァジム・ゼランドによる公式サイトの記事(1/2)、および『セルフ・トランサーフィン』の内容にもつながっています。
ゼランド氏は「新しい現実」を、水そのものが新しくなった水槽にたとえました。環境は変わった。けれど、その水の中で生きる側も、新しい環境に適応する必要がある、と。
そのうえでサマリナ氏は、すでに起きている変化が、私たちの心身や日常にどのように現れているのかを挙げていきます。
感情が以前より敏感になる。集中しにくくなる。ストレス、活力の低下、疲れ、不安。
さらに起きている変化は、内側だけのものではありません。
転職する。専門分野そのものを変える。別の都市や国へ移る。長く付き合ってきた友人と距離ができる。
こうした目に見える外側の変化も起きているのです。
つまりここでは、「新しい時代」という大きな変化を掲げたうえで、その移行が人の状態や生活にどんな形で表れているのかを見ています。
時間は収縮し、出来事は加速し、あなたの周りの空間は変化しています。
タチアナ・サマリナ
ここは、読み方をひとつだけ補足しておきます。
サマリナ氏は、疲れやすさ、不安、集中しにくさなどを「新しい時代への移行期に現れやすい状態」として挙げています。
ただし、同じ症状が、まったく別の身体的・医学的な原因から起きることもあります。
ですから、「今は移行期だから」と、それだけですべてを説明してしまうのは別の話です。
新しい時代という文脈で自分の状態を見つめることと、必要なときに身体の異常をきちんと確認することは、矛盾することではありません。
ここでは、サマリナ氏がこうした変化を「移行期に現れるもの」として語っていたことを、そのまま記録していますが、「疲れているのは波動が変わったから」「不安なのは次元上昇の途中だから」と決めつけて、身体から出ているサインまで見落とさないようにしてください。
古い時代 ──「三次元」と呼ばれていたもの
記事は続けて、「これまで私たちがいた場所」を描写します。ここで初めて、「三次元」という言葉が出てきます。
「三次元」と聞くと、まず縦・横・高さのある物理空間を思い浮かべるかもしれません。
スピリチュアルな文脈に馴染みがある人なら、「物質中心の世界=3次元」という説明を思い浮かべるかもしれません。
けれど、少なくともここでサマリナ氏が「三次元」と呼んでいるものは、それだけではありません。
ほんの少し前まで、私たちは三次元の次元に住んでいた。そこでは誰もが、特定のプログラム——シナリオ(台本)に従属していた。
動画①『新しい時代のエネルギーは、古いものとどう違うのか?』では、さらに、「まるで箱の中にいるように」と表現されています。
この「箱」は、三次元を理解するひとつの手がかりになります。
「箱の中」では、自分で考え、自分で選び、自分の人生を生きているつもりでも、その判断の材料になっているのは、長年かけて身につけた行動パターンやステレオタイプ、外部の出来事に対するお決まりの反応です。
「こういうときは、こうするもの」
「こうなったら、こう反応するもの」
「人生とは、こういうもの」
そうしたものが積み重なってプログラムやシナリオとなり、その内側で日常の現実をつくっている。箱の中にいる本人には、その箱の壁までが「現実そのもの」に見えている
——ここで語られている三次元は、まずそんな状態として捉えるとわかりやすいと思います。
サマリナ氏はだからこそ、次の問い──トランサーフィンを実践したことがある人なら、もしかすると耳が痛くなるような問い──を投げかけます。
なぜあなたは、いつも目標を実現できるわけではなく、トランサーフィンの知識を100%活用することができなかったのでしょうか?
記事本文より
その答えとして挙げられるのは、テクニックの問題ではありません。
自分自身や自分の感覚(や感情)ではなく、理性と、慣れ親しんだ行動・反応のパターンに導かれていたことです。
そこから無数のプログラムが生まれ、それが一つひとつの行動を動かしていた、と説明されます。
少し乱暴なたとえをするなら、これは「学習済みモデル」のようなものかもしれません。
何かが起きるたびに、過去に蓄積した経験、常識、評価、恐れから「この場合はこう反応する」という答えを返す。
自分でその都度選んでいるようでいて、実際には、すでに学習済みのパターンを再生している。そういう状態だからこそ、トランサーフィンの知識を「知っていても」100%活用できなかった(フルには使いこなすことができていなかった)のだと言っているのです。
ここで「100%」という言い方にも注目しておきたいところです。
サマリナ氏は、トランサーフィンが「機能しなかった」と言っているわけではありません。
目標がいつもうまく実現したわけではなく、その知識を100%使い切ることができなかったと言っています。
つまり、古いプログラムや反応パターンの中で生きていても、トランサーフィンそのものが停止するわけではない。
ただ、自分が何に反応し、何を選び、どんな状態から現実に働きかけているのかに気づいていなければ、その力を十分には使えない、ということです。
後年ゼランド氏も、『セルフ・トランサーフィン』の中で、リアリティ・トランサーフィンのテクニックは「今でもすべて機能する」としたうえで、新しい時代には、テクニックそのもの以上に、それを使う人の「状態」が前面に出てきた、と言っています。
つまり、旧来の機能は生きている。しかし、自動反応のまま使うのと、目を覚まして使うのでは、扱える範囲が違う、ということを言っているのです。
そして、「古い時代のエネルギー」として、こう並べます。
生き残り/闘争/自分との妥協/病気/老い/愛の分断/偽善
一見すると、かなりバラバラな言葉が並んでいるように見えます。
けれど、そのすぐあとに続く言葉を見ると、共通しているものが見えてきます。
「もし足りなかったらどうしよう」
「もし間に合わなかったら」
「私は〜しなければならない」
「もし〜になったらどうしよう」
その中心にあるのは、恐れと不足を前提にして生きることです。
足りないから確保しなければならない。奪われるかもしれないから闘わなければならない。社会の基準から外れないように、自分を合わせなければならない。
そうして外側で起きることに反応し続けるうちに、「こういうときは、こうする」「人生とはこういうものだ」という反応パターンが積み重なり、それがまたプログラムやシナリオになっていく。
つまり、先ほどの「箱」はただ狭い世界に閉じ込められているという喩えだけではありません。恐れや不足を起点にした既定の反応を繰り返し、その反応の範囲から出られなくなっている状態とも言えるわけです。
ここまで来ると、サマリナ氏がなぜ「トランサーフィンの知識を100%活用できなかったのか?」という問いを置いたのかも見えてきます。
トランサーフィンが機能しないのではない。現実に対して毎回ほぼ自動的に反応している側が、その可能性を十分に使えていなかった、という話なのです。
ここで、いったん言葉を整理しておきます。
「三次元」と聞けば、多くの人はまず、縦・横・高さのある立体的な空間を思い浮かべるでしょう。
スピリチュアルな分野に馴染みがある人なら、「三次元=物質中心の世界」「五次元=愛や調和の世界」といった説明を思い浮かべるかもしれません。
けれど、この記事で使われている「三次元・四次元・五次元」を、そのどちらかの意味だと思って読み進めると、途中で話が噛み合わなくなります。
というのも、この「3D/4D/5D」という言葉には、共通した一つの定義があるわけではないからです。
物理学で使われる「次元」と、スピリチュアルな文脈で使われる「次元」はそもそも別物ですし、スピリチュアルな分野の中でも、誰が語るかによって意味がかなり違います。
では、トランサーフィンセンターでは何を「三次元」と呼んでいるのでしょうか。四次元、五次元は?
ここからは、他の本や動画で覚えた意味はいったん横に置いて、この資料の中で「三次元・四次元・五次元」がどう定義されているのかだけを見ていきます。
トランサーフィンにおける「次元(измерение/мерность)」とは
この記事では、「次元」を単なる空間の広がりとしてではなく、その世界で使われているエネルギーの“帯域”の違いとして説明しています。
たとえば、ラジオには周波数帯があります。同じ場所にいても、合わせる周波数が違えば、受け取る放送も変わります。
この記事でいう「次元」も、それに少し似ています。
ある次元には、その次元に対応したエネルギーの範囲がある。
その範囲が変わると、そこで現れる性質や状態も変わる。
つまり、「別の次元へ移る」とは、空間のどこか別の場所へ移動することではなく、エネルギーの帯域そのものが変わり、それに伴って存在のあり方も変わっていくこととして説明されているのです。
そして記事は、この変化を「発展」や「進化」と結びつけています。
トランサーフィンセンターには、「3, 4 и 5 измерение(3・4・5次元。その違いは?)」(3, 4 и 5 измерение)という、このテーマだけを扱った記事があります。
その記事の内容をもとに、ものすごく大ざっぱに言えば、三次元、四次元、五次元(3D、4D、5Dと記載されることも)の違いは次のようになります。
三次元=外で起きることに反応しながら生きる世界
四次元=自分の注意や状態を、自分で扱いながら生きる世界
五次元=さらに「光」「無条件の愛」「身体の変容」まで含めて語られる世界
もう少し詳しく見てみましょう。
三次元
ここでは、人は痛み、恐れ、怒り、不満、嫉妬などの強い感情に揺さぶられながら生きています。
「頑張って乗り越えなければ」
「成功しなければ」
「世間の基準に合わせなければ」
と、誰かが作った理想や基準を常に追いかけています。
さらに別の箇所では、広告、テレビ、ニュース、SNSなど大量の情報に注意を引っ張られ、あらかじめ作られたプログラムやシナリオに沿って動いている状態として説明されています。
つまり、先ほど出てきた「箱の中」で生きています。
外から刺激が来るたびに、いつもの感情、いつもの考え、いつもの反応が走ります。
本人は自分で選んでいるつもりでも、かなりの部分を「自動」反応状態で生きている状態です。
四次元
ここで大きく変わるのが、自分の注意や状態を自分で扱えるようになることです。
外で何かが起きるたびに、その出来事に引きずられて自動反応するのではなく、「いま自分の注意はどこにあるか」「どんな状態でいるか」を自分で選べるようになっています。
また、三次元では「お金や成功を追う物質的な生き方」か、「物質的なものを否定して精神世界へ行く」か、という“どちらか一方”になりやすかったのに対し、四次元ではその二者択一がなくなる、と説明されています。
好きなことや自己実現、精神的な成長と、お金や物質的な豊かさを両立させる世界です。
五次元
ここからは、さらに形而上学的な説明(目に見えない世界の話)が強くなります。
「光のエネルギー」「無条件の愛」が中心となり、身体そのものも変化していく。細胞やDNA、老化への働きかけ、スピリットとの接続といったところまで語られます。
なので、この記事を読むためだけなら、まずは、
3D=自動反応の中で生きる
4D=注意と状態の主導権を取り戻す
5D=そこからさらに、光・無条件の愛・身体の変容へ進む
と押さえておくと、かなり迷子になりにくいと思います。
そしてこの記事では、この移行は全員一斉ではなく、一人ひとりに起こるものとされています。
いまも三次元にいる人もいれば、四次元へ移り始めている人、五次元へ意識を向けている人もいる。
さらに、「五次元へ行きたい」と思うだけでは足りず、三次元から五次元へ飛び級(スキップ)することもできない。
三次元→四次元→五次元と、順番に進むと説明されています。
それぞれの境目になるのは、意外とわかりやすいものです。
嫌なことが起きるたびに、いつもの怒りや不安に「眠って」しまうなら三次元のまま。
反対に、日常の中でも自分の注意と感情状態を意識的に扱えるようになれば、四次元への移行が始まっている——というのが、この記事の説明です。
そして、ここでもう一つ大事なことがあります。
「三次元・四次元・五次元」という区分は、リアリティ・トランサーフィンの中心的な用語ではありません。
初期のヴァジム・ゼランドの著書で前面に出てくるのは、バリアントの空間、人生ライン、振り子、外的意図といった語彙です。
一方、2018〜2020年のトランサーフィンセンターでは、「新しい時代」というテーマの中で、タチアナ・サマリナが3D・4D・5Dや「新しい次元への移行」をかなり具体的に語っています。
そして興味深いのは、この流れを後になってゼランド自身も取り込んでいくことです。
ゼランドは後年、公式サイト「新しい現実」で4D・5Dや「移行」という言葉を使い、読者をトランサーフィンセンターの「新しい時代」の資料へ直接案内しています。
さらに、タチアナ・サマリナがこうしたことを何年も前から語っていたことについて、当時は自分もあまり重要視していなかったが、理解したのはもっと後だったと振り返っています。
つまり、「新しい時代」「3D・4D・5D」という語彙は、最初からゼランド氏のリアリティ・トランサーフィンの中心にあったわけではなく、まずタチアナの側で先に展開され、その後、ゼランド自身の「新しい現実」の語りとも合流していった——そう見ると流れがつかみやすくなります。
この「3, 4 и 5 измерение」の記事そのものは、後日あらためて全訳して取り上げます。今回は、いま読んでいる「新しい時代のエネルギー」の記事で迷子にならないために、ここまで押さえておきます。
新しい時代とそのエネルギー ── では、なぜタフティが来たのか
ここまで、サマリナ氏は「古い時代」について説明してきました。
恐れや不足を前提にし、外で起きることに反応し、長年身につけたプログラムやシナリオの中で生きる。それが、彼女のいう古い三次元の世界でした。
では、新しい時代は何が違うのでしょうか。
サマリナ氏は、まず使えるエネルギーの質そのものが変わっていると説明します。
いま地球には、これまでとは異なる「新しい時代のエネルギー」が届いている。それとつながることで、自分の魂の声を聞きやすくなり、外的意図と相互作用しやすくなり、これまでより軽やかに現実を動かせるようになる、と。
記事では、新しい時代のエネルギーをこう表現しています。
豊かさ/愛/軽やかさ/喜び/力/健康
※動画①『新しい時代のエネルギーは、古いものとどう違うのか?』では、これに「何よりもまず、統合(一体性)」「インスピレーション」「感謝」が加わります。
つまり、古い時代が、「足りない」「怖い」「闘わなければ」「こうしなければ」というモードだったのに対して、新しい時代では、「豊かさ」「愛」「軽やかさ」「喜び」の側から生きることができるようになる——という対比です。
ただし、ここで重要なのが、新しい時代が来たからといって、全員が自動的にその現実を生きられるわけではないということです。
記事の中では、まだ多くの人が「古い次元」から生きていて、新しい質の変化を感じ取れていないと語っています。
環境の側が変わっても、自分の中で古いプログラムや反応パターンが動き続けていれば、生き方は以前と変わらない。
そこで、タフティの登場です。
新しい時代への移行のまさにこの時期に、タフティの知識が私たちのもとにもたらされたのは、偶然ではありません。
記事本文より
ここでタフティは、単に「願いを叶えるための新しいテクニック」として紹介されているわけではありません。
むしろ、新しい時代へ移るために、人間の側を切り替える知識として置かれています。
タフティが思い出させるのは、私たちは本来、創造主が意図した「前を向いて歩く、光り輝く存在」だったということ。
ところが私たちは、古いプログラムの中で眠り込み、
病気がある、お金がない、愛がない、自分を実現できない。
そういう状態を「これが普通の現実だ」と受け入れてしまった。
だから、まず目を覚ます。
自分が何者なのかを思い出す。
古いプログラムから離れ、新しい時代のエネルギーを受け取れる状態へ、自分自身に目覚めていく。
そのための知識として、タフティがこの時期に現れた。
これが、この記事におけるタフティの位置づけです。
そして、この考え方が最も早い時期に語られているのが、3本のうち最も古い2018年12月20日の動画②『新しい時代のエネルギー。新しい次元への移行!』です。
この2018年12月の動画で、サマリナ氏はまず、私たちはそれぞれ、さまざまな「システム」の中で生きていると話します。
家族、仕事、趣味、友人関係、インターネット。
それらはすべて、人の思考や反応が積み重なってできたシステムであり、トランサーフィンでいう「振り子」でもある、と。
そして彼女は、少し前までは、こうした仕組みについて知ろうとしても、インターネット上に散らばった情報を自分で探し集めるしかなかったと言います。ところが今は違います。
知識だけではなく、実際に自分の人生を変えるための道具が、手の届くところまで来ている。
そこで出てくるのが、タフティです。
かつて、現実の仕組みを知るためにトランサーフィンの知識が現れた。
そして今、新しい時代への移行が始まったこの時期に、タフティの知識がやって来た。
それは偶然ではない——サマリナ氏はそう語ります。
つまり、2018年12月の時点ですでに、タフティは単なる「新しい願望実現テクニック」としてではなく、新しい時代を生きるために必要な知識として位置づけられていたということです。
ここは、後に出てくる『タフティ2』や『セルフ・トランサーフィン』を読むときにも、かなり重要な手がかりになります。
「新しい時代」「トランサーフィン」「タフティ」の三者関係は、こちらで整理しています。新しい時代、トランサーフィン、タフティ──3つは、どうつながっている?
そもそも「次元」とは何か
ここまで、「三次元」「新しい次元」「次元への移行」という言葉が何度も出てきました。
しかし、そもそもここでいう「次元」とは何なのでしょうか。
どこか別の世界へ移動するということなのか。
それとも、よく言われる「次元上昇」のような話なのか。
記事もここでいったん立ち止まり、「新しい次元への移行」を説明する前に、まずこの資料でいう“次元”そのものの意味を説明しています。
ここでいう「次元」は、エネルギーの帯域の違いです。
ある帯域には、その帯域に応じた性質や状態があります。
「帯域に応じた性質や状態」とは、その“次元”にいると、どんな感情・思考・行動・身体のあり方が出やすいかということです。
そして帯域が変われば、そこで現れる性質や状態も変わっていく(先に挙げた3D、4D、5Dの標準モードの話を思い出してください)。
この記事では、その変化を「別の次元へ移る」と表現しています。
つまり、どこか別の場所へ移動するというより、同じ世界にいながら、存在する側の状態そのものが変わるというイメージです。
そして、より高い帯域へ移り、これまでとは違う性質を持つようになっていくことを、この記事では「発展」や「進化」と呼んでいます。
原文では、「次元」を発展や進化が進んでいく領域として捉えています。
そして「進化」とは、存在できる次元=扱えるエネルギーの領域が増えていくことだと説明しています。
そして記事は、人類はいま、これまで「SFのような話」だと思われていたことを、実際に経験していく段階に入っていると述べます。
それを、「一つの学校での学びを終えて、次の学校へ進むようなもの」とたとえています。
これまで当たり前だった生き方や世界の見方をそのまま続けるのではなく、新しい環境に合った生き方と、世界の捉え方へ移っていく時期に来ている——ということです。
ここで記事は、かなりはっきりと線を引きます。
本当に「黄金時代」が私たちを待っています。
記事本文より
もっとも、誰もが皆そこに入れるわけではありませんが。
新しい時代への変化そのものは、全員に及ぶ。
けれど、新しい時代が来たからといって、全員が自動的に「新しい現実」を生き始めるわけではない、ということです。
変化に気づくのか。
古いプログラムや反応のしかたをそのまま続けるのか。
それとも、自分の状態や生き方を変えて、新しい次元へ移っていくのか。
世界の側が変わることと、自分がその変化についていくことは別問題。
だから記事は、「黄金時代は来る。しかし、誰もがそこへ入れるわけではない」と書いているわけです。
では、どうすれば「新しい次元」へ移れるのか
ここまで記事は、時代の変化そのものは全員に起きるけれど、一人ひとりが自動的に「新しい次元」へ移れるわけではないと説明してきました。
では、わたしたちひとりひとりでは何をすればいいのでしょうか。
記事はここから、新しい時代へ移行するために、何を手放し、何を取り戻し、どんな生き方へ切り替えていくのかを具体的に挙げていきます。
項目はかなり多いので、ここでは内容の近いものをまとめて、7つに整理して見ていきます。
「私は創造主である」という深い内なる知識を手に入れる。もはや誰かの後を追う必要はなく、自分の意志で、あなたを支配し破壊的な影響を与えるいかなる振り子システムからも自由になることができる、と述べています。
手放すのは、機能しない行動モデル、古い習慣、効かなくなった思い込み、ステレオタイプ、評価的な判断、メンタルな錨(アンカー)。
潜在意識と理性の徹底的な大掃除を行い、思考を過去に逃がすことや、古い恨みに執着すること、型どおりに考えることをやめる。
「古い習慣やステレオタイプを手放す」と言われても、自分にはあまり関係がないように聞こえるかもしれません。けれど、日常に置き換えると、案外身近なものです。
機能しない行動モデル
何か問題が起きるたびに、いつも同じやり方で対処して、いつも同じところで行き詰まる。
たとえば、嫌なことがあってもひたすら我慢する。逆に、うまくいかないとすぐ相手や状況と戦おうとする。
古い習慣
嫌なことが起きると、反射的に「やっぱりダメだ」と考える。
頼まれると本当は嫌なのに断れない。
何か始めようとすると、いつもの先延ばしに戻る。
効かなくなった思い込み
「お金を得るには苦労しなければならない」
「もうこの年齢だから」
「自分には特別な才能がないから無理」
——いつの間にか“事実”のように扱っている前提です。
ステレオタイプ
「普通はこうするもの」
「この年齢ならこうあるべき」
「成功とはこういうもの」
といった、いつの間にか受け入れている既製の型。
評価的な判断
起きたことや人の言動に対して、すぐに「良い/悪い」「正しい/間違っている」と判定する。
まだ何が起きるかわからない段階で、「最悪だ」と結論を出してしまう。
メンタルのアンカー
昔の失敗を思い出して「前もダメだったから、今回も無理」と考える。
過去に言われた一言や、昔の恨みを何度も頭の中で再生する。
「思考を過去へ逃がすこと」「古い恨みに執着すること」をやめるよう、続けて書かれていますが、こうして一つずつ見ていくと、この6項目は、きれいに分かれた別々の問題ではないことがわかります。
思い込みやステレオタイプが、いつもの反応や行動をつくる。
その行動を繰り返すうちに習慣になり、過去の経験や恨みがそれをさらに固定する。
地下で同じ水脈につながっているように、互いに支え合いながら、一つの「いつもの自分」をつくっている。
ですから、ここでいう「大掃除」は、6種類のものを別々に退治することではありません。
自分が何を前提にし、何に反応し、いつもどんなパターンを繰り返しているのか。そのつながりに気づいていくことなのです。
自分が本当は何者で、どんな課題を持ってこの世界に来たのかを思い出す。
そして、外側に合わせるうちにばらばらになってしまった自分を、もう一度ひとつに戻していく。
自分の全体性と力を取り戻し、魂と理性が一致した内なる調和を取り戻す。
そして改めて自分自身を知り、本当の自分を丸ごと受け入れる。
ここでいう「ばらばら」は、文字どおり自分が分裂するという意味ではありません。
たとえば、本当はやりたくないのに「普通はこうするものだから」と続けている。
頭では「これが正しい」と思っているけれど、心はまったく望んでいない。
人から期待される自分、仕事での自分、家族の前での自分を演じ続けているうちに、「では、自分自身は何を望んでいるのか」がわからなくなる。
そんなふうに、自分の考え、感情、望み、生き方が、あちこち別の方向を向いている状態をイメージするとわかりやすいでしょう。
サマリナ氏は、その状態からもう一度自分自身へ戻り、魂と理性を一致させ、本来の自分を丸ごと受け入れることを「自分を部分ごとに集め直す」と表現しています。
自分自身に戻ったら、そこで終わりではありません。
次は、その自分が本当に向かいたい方向から、注意をそらさないこと。
サマリナ氏は、「注意の焦点を、目標と魂の使命に維持してください」と続けます。
自分だけのユニークな道——真の目標へ向かい、この人生で自分が果たしたいことを実現する道に立つこと。
そうして人は軽やかさと喜びをもって、「幸運の波」の振動周波数で生き、行動し始める、と説明しています。
つまり03と04は別々の話ではありません。
「自分に戻る」→「その自分の道を見失わずに進む」という、ひと続きの流れです。
否定的な感情を、気づきをもって少しずつ減らしていく。
外から何か刺激が来るたびに、カタツムリのように反射的に反応する習慣を手放す。
いま自分がどんな感情状態にあるのかを把握し、思考や感情が大きく偏ったら、意識的にバランスのとれた状態へ戻していく。
原文ではここで、Контролируйте своё эмоциональное состояние——直訳すれば「自分の感情状態をコントロールしなさい」という表現が使われています。
ここは少し注意が必要です。
トランサーフィンやタフティには、「コントロールしようとすることを手放す」という教えも出てきます。
たとえば、自分の計画どおりに出来事を動かそうとしたり、人や台本を力ずくで変えようとしたりすることです。
『タフティ』では、こうした外側の流れを直接コントロールしようとする習慣を手放すよう求めています。
けれど、「コントロール」という語そのものが「常に」「絶対的に」否定されているわけではありません。
後年のゼランドも、注意については「コントロールする」「コントロール下に置く」という表現を使っています。その意味は、注意を力ずくでなんとかして思い通りにしようとすることではなく、いま自分の注意がどこにあるのかを見失わず、必要なら自分で戻すことです。
今回の「感情状態をコントロールする」も、その前後を読むと同じ方向です。
否定的な感情を感じてはいけない、無理に消しなさい、という意味ではなく、刺激が来るたびに感情へ自動的に飲み込まれるのではなく、自分の状態に気づき、バランスの取れた状態へ戻せるようにするということです(原文自身も直後に「感覚・思考・感情を定期的にバランスへ戻す」と続けています)。
「今、ここ」の瞬間で人生を楽しむことを、自分に許可する。幸せ、軽やかさ、自信、活力を自分の側から放射する。
毎日を「お祭りの前日」のような気分で過ごし、子どものような熱意と興味をもって周囲を見る。
そして、もっと頻繁に笑う。
※記事では、笑いは意識を変え、振動を高めると説明されています。
「笑いは振動を高める」とだけ読むと、急に別の話が始まったように見えます。
けれども、トランサーフィンではそもそも、人はいつも思考や感情を外へ「放射している」と常日頃から言っています。
そして、喜びを放射することによって、自分の振動レベルも変わる、とされています。つまりここでの流れは、
喜びや軽やかさを自分から放射する
→ 自分の状態が変わる
→ その具体的な方法のひとつとして「笑う」が出てくる
というものです。
ですので、「笑うと突然、謎の波動が上がる」という話ではなく、自分がどんな状態から世界に向かっているかを変えるという、それまでの話の続きとして置かれています。
より高い状態へ進むためには、「自分の世界を徹底的に掃除する」必要がある。そのため、
もう自分の役に立たなくなったものは、去るに任せる。
そして、早起き、軽く自然な食事、身体を動かすこと、エネルギー体操などを通して、身体と意識も整えていく。
ここで使われているのは、単なる比喩としての「浄化」だけではなく、ロシア語でも уборка=掃除・片づけ というかなり具体的な言葉です。
ただし、この記事では「部屋を掃除する」「不要な物を捨てる」とまでは明記されていません。
「内側と外側」「自分の世界全体を掃除する」という広い表現の中に、生活環境の整理まで含めて読むことはできますが、そこは一段解釈が入ります。
ここで「創造主」と訳している原語は「Творец」です。
当サイトで「成就者」あるいは「決定者」と訳している Вершитель とは、ロシア語でも別の語です。
Творец=「私は何者か」の側、Вершитель=「その私が、どう現実に向かうか」の側と言ってもいいかもしれません。
この記事では原文に合わせて Творец=創造主 としています。両者の違いについては、別の機会にあらためて整理します。
「人間は一種のラジオ局で、脳は送信機であり受信機でもある」——この比喩には、ちゃんと元ネタがあります。
記事の中で名前が挙げられているベルナルド・カジンスキーは、20世紀前半のソ連で、「思考の伝達」を電磁現象として説明できないかと研究した技術者です。
彼は人間の神経系をラジオの送受信装置になぞらえ、思考するときに生じる電磁的な波が外へ放射され、別の人間に受信されるのではないか、という「生物学的無線通信」の仮説を立てました。
ただし、カジンスキーの後年の説明では、「思考そのものが電磁波に変わって飛んでいく」わけではありません。
思考に伴って脳から電磁的な波が放射され、それが情報を運ぶ、という仮説です。
つまり、トランサーフィンセンターの記事はカジンスキーの考え方を踏まえていますが、説明はかなり簡略化されています。
そして、この「生物学的無線通信」は現在の物理学・神経科学で確立された理論ではありません。当サイトでは、「放射」という概念の科学的証明としてではなく、体感的に掴むためのイメージとして、また、記事がどこから「ラジオ局」というイメージを持ってきたのかを確認する資料として扱います。
「放射」そのものを扱った記事があります。あなたの人生は24時間ライブ放送中!言葉にならない本音を現象する「放射」の仕組み/身体のワークについては なぜ身体のワークが必要なのか
動画③ 新しい次元への移行は、何によって起こるのか
ここまで記事では、新しい次元へ移行するために、古いものを手放すこと、自分自身に戻ること、注意や感情の状態を整えることなど、さまざまな実践が挙げられてきました。
では、それらをもう一段絞ると、何が「移行」を起こす鍵になるのでしょうか。
2020年11月の動画③『何によって新しい次元への移行が起こるのか?──コース「新しい時代の女性」第1回レッスンの抜粋』で、サマリナ氏はこの問いを受講者に投げかけ、ノートを開くよう促します。
書き留めるのは、ほんのいくつかの言葉です。
それらを覚えておき、日常の中で軌道から外れたと感じたら、ノートを開いて、
「私はいま、そちらへ向かっているだろうか?」
と確認する。サマリナ氏は、この短い言葉たちが「羅針盤になる」と説明します。
では、その羅針盤に書かれているのは何なのか。公開されている抜粋で確認できるのは、次の項目です。
「意図とは何か、皆さんご存知だと思います。それは願望ではありません。ただ願うだけでは無駄なのです。
『本当に、本当に、本当に欲しい』と言っても、それでは何も変わりません。
もしあなたが意図を持てば、実践を伴って前に進み、それに応じて結果を得ることができます」
2つ目は、許可です。これについてはすでにお伝えしたので、繰り返しません。許可とは、自分に許すことです。
この公開抜粋では、残念ながら説明はここまでです。
ただ、サマリナ氏は別の講義で「許可」をもう少し具体的に説明しています。
たとえば、よく出てくるのが、
「自分の声を聞くことを自分に許す。本当に望んでいることをすることを自分に許す。自分が自分であることを許す」
つまりここでの「許可」は、「誰かから許可をもらう」という意味ではなく、自分で自分にかけていた『これはしてはいけない』『私には無理』『こうあるべき』という制限をゆるめ、自分が本当に望む方向へ進むことを自分自身に認めることとして読むとわかりやすいでしょう。
「私たちは思考を放射し、感情によって方向づけられた思考によって、人生で形成される出来事を引き寄せます」。
あなたのイメージ、想像力も、すべてこの思考のプロセスに属する、と付け加えられます。
4つ目として挙げられるのは、「感情」と「状態」です。
サマリナ氏は、「感情」と書き、その横に括弧で「状態」と添えるよう指示しています。
この抜粋では、感情と状態の違いや、なぜ二つをセットにするのかまでは説明されていません。
ただ、直前には、思考は感情によって方向づけられると語られているため、ここでは「何を考えているか」だけでなく、自分がどんな感情・状態からその思考を発しているのかも、移行の鍵として置かれていることがわかります。
(※ノートに書き出すところまでが、この場面の実践です)
この動画には、一つ気になるところがあります。
トランサーフィンセンターの紹介文には、サマリナ氏が「5つのポイントを挙げた」と書かれています。
ところが、公開されている動画の抜粋で実際に項目として挙げられているのは、
意図/許可/思考/感情(状態)
の4つです。
「イメージ・想像力」も出てくるので、それを独立して数えれば5つになります。
ただし、サマリナ氏本人は動画の中で、イメージと想像力は「思考のプロセスに属する」とはっきり説明しています。
つまり、動画上では独立した5番目の項目として扱われていません。
抜粋されていない続きに5つ目があるのか、紹介文を書いた側の数え方なのか、この動画だけでは判断できません。
そのため当サイトでは、「5つ」と辻褄を合わせるために何かを補わず、公開されている抜粋で確認できる4項目をそのまま掲載します。
なぜ、タフティが「先」だったのか
ここまで資料を日付順に並べてみると、ひとつ気になる流れが見えてきます。
いちばん古いのは、2018年12月。
この時点ですでにタチアナ・サマリナ氏は「新しい時代」「新しい次元への移行」を語り、さらに、
「新しい時代への移行のまさにこの時期に、タフティの知識が私たちのもとにもたらされたのは偶然ではない」
と、タフティをこの「移行」と結びつけていました。
つまり、後になって「新しい現実」というテーマが出てきたから、タフティをそこへ結びつけたわけではありません。
タフティが登場して間もない時期から、すでに「新しい時代を生きるための知識」という位置づけが置かれていた。
ここが、今回の資料でまず押さえておきたいところです。
その後、同じテーマは繰り返し語られます。そして2020年1月27日には、「古い時代」と「新しい時代」の違いをまとめた動画①が公開されました。
その3日後、1月30日にWHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言します。
ただし、ここで言いたいのは、「タチアナはコロナを予言していた」ということではありません。
1月27日の時点ですでに武漢は封鎖されていましたし、その後世界がどこまで変わるのかはまだ見えていなかった時期です。
ここで日付を置いているのは、予言を探すためではなく、「この言葉は、いつ語られていたのか」を確認するためです。
2020年の春以降、「慣れ親しんだ生活様式を根本的に変える」「転職する」「住む場所を変える」「古い友人から離れる」——こうした変化は、精神的な比喩ではなく、多くの人にとって実際の生活の変化になりました。
「もし足りなかったらどうしよう」
「もし間に合わなかったら」
という恐れも、決して特別なものではなくなりました。
だからといって、これをもって「タチアナが未来を予言していた」と言うことはできません。
ただ、2018年から2020年にかけて、すでにこうした語彙が置かれていた。
当たったか、外れたかとは別に、そのこと自体には記録としての価値があります。
そしてもう一つ。今回もっと重要なのは、タフティがその流れの中に、すでに置かれていたことです。
2018年12月の時点で、サマリナ氏はタフティを、単なる新しいテクニックの一つとして紹介していません。
「新しい時代への移行の、まさにこの時期にやって来た知識」
と位置づけています。しかも、この時点ではまだ『タフティ2』すら刊行されていません。タフティという体系そのものが、まだ展開の途中にあった時期です。
それでもすでに、「新しい時代」と「タフティ」は結びつけて語られていた。
2020年1月になると、「古い時代」「三次元」「新しい次元への移行」という構図も、さらに明確になっていきます。
その後、2023年に『タフティ2』が登場し、さらに後年、ヴァジム・ゼランド自身も公式サイトで「新しい現実」を大きく扱うようになりました。
そして興味深いのは、ゼランド氏本人が後になって、タチアナはこうしたことを何年も前から話していたが、自分も当時はあまり重要視していなかったと振り返っていることです。
つまり、後の『セルフ・トランサーフィン』を読んだ私たちが、昔の資料の中にそれらしい意味を後づけで見つけているだけではありません。
少なくとも2018年にはすでに芽があり、2020年にはかなり輪郭を持っていた。
そして、その初期の段階からタフティは、すでに「新しい時代への移行」と結びつけて語られていた。
今回の資料から確認できるのは、そこまでです。
結び ── 始点を探したら、グラデーションが見えてきた
今回、時間を遡って見えてきたのは、「新しい現実」には明確なスタートラインがあるわけではない、ということでした。
2018年にはまだ淡かったものが、2020年には輪郭を持ち、その後のタフティ、ゼランドの「新しい現実」へと少しずつつながっていく。
現実の変化は、ワン・ツー・スリーで突然切り替わるのではなく、グラデーションのように進む。
だから、その真ん中にいるときには、変わっていること自体がよく見えないのかもしれません。
『セルフ・トランサーフィン』から振り返って初めて、「ああ、ここからすでに色が変わり始めていたのか」と気づく。
今回の2018〜2020年の資料は、その色が変わり始めた途中を残しているように見えます。
移行の時代というテーマは、こちらにも。古い道は終わったのに、新しい道が見つからない。どうすれば?/起きているのに、眠っている?──「眠り」の正体と、目を覚ますべき理由/太陽のエネルギーで満たされる──新時代の実践ワーク
「新しい現実」は、ある日突然始まったわけではなかった。
2018年にはまだ淡かったものが、2020年には輪郭を持ち、その後さらに色を濃くしていく。
遡って見えてきたのは、始点ではなく、そんなグラデーションでした。
